ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」(※ゆうたの)を深堀り!

本田翼、岡山天音、宮野真守、芦名星、あの、出演のドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」に嵌ってしまった人間の勝手にドラマの心情解説(あらすじ、感想、創作、小説、ネタバレ有り)。

漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」第6巻の感想

漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」の第6巻を読んでみた。

 

前回の5巻の感想は以下。

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 一応、2019年5月24日現在でマンガ「ゆうべはお楽しみでしたね」の最新刊がこの第6巻になります。

 

第5巻が2018年8月27日発売で、この6巻が2019年1月25日発売なので、大体半年に1巻ペースでのコミックが発売されているようです。

 

よって、このペースで次が発売されたとすると、第7巻は。最短でも今年の8月前後位になると思われます。※あくまで予想です。

 

発売まで待てないという人は、ヤングガンガンで連載してるらしいので、最新話は、そちらで読めるらしい。

 

さて、「ゆうべはお楽しみでしたね」の第6巻の感想ですが、第5巻でたくみとみやこの結婚話が出て、そろそろエンディングも近しかと思われましたが、第6巻ではまだエンディングには至っていません。

 

この第6巻は、お互いが自分の親(両親)に結婚が決まった報告をするというクエストが、メインストーリーとしてありますが、特に親から反対されることもなく、無事に報告を終えます。

 

その過程で、今まで、話としてしては少し出ていましたが、たくみとみやこのお互いの家族が初めて6巻で登場してきます。

 

みやこの両親は離婚していて、母親は一人雑貨店を営んでいて、父親とすでに結婚してる兄とその妻(義理姉)が一緒に実家にいて(たまたまだったかな)、彼らとみやこのの交流が描かれています。一方、たくみは、共働きの両親が大阪にやってきて、久々に再会します。

 

お互いが家族に結婚報告を無事終えると、結婚した後の将来についての話が出て、そこで、みやこか”子供”について触れます。

 

今まで特にそういった行為や話は同棲後も特に描写されないまま来ていましたが、子供というキーワードが出てきたことで、いよいよ7巻以降で、そこと向き合うことになりそうです。

 

この「ゆうべは~」は、一応恋愛マンガなんだけど、そっちのふれあい部分については、あまり積極的ではないマンガです。ずっと中学生みたいな純愛が続いています。

 

たくみが奥手なのはわかるとして、見た目が派手なみやこがそれほど恋愛に積極的ではないのがちょっと意外な気もします。

 

ドラマ版では、別れた後も元彼をまだ引きづってる感じ(設定)が大いにあったので恋愛体質な感じ(弱さ)を受けましたが、マンガの方は、元彼の存在がほとんど出てこない上に、そこを引きづってる感じもほとんどないので、恋愛に関しては、マンガの方のみやこの方が、よりドライな性格なのかと思います。

 

奥手のたくみとドライなみやこという二人なので、恋愛的な欲求部分で話が進まないのかもしれません。

 

この辺のみやこの性格違いが、本田翼演じるドラマのみやこの方が、恋愛的な面白さというか、積極性を秘めていたのかなと思います。あんまり描かれないうちに終わってしまいましたが。

 

個人的には、ドラマ版ではやはり、みやこ側からの告白パターンは十分あったと、今でもそう思えます。

 

 

さて、マンガの方ですが、一応、同棲、遠距離、そして、結婚話へと順調に二人の関係が進んだのは良いのですが、恋愛という楽しさをそれほど満喫しないうちに、親への報告などの結婚作業がメインとなってしまい、当初の恋愛的なドキドキ感が減ってしまいました。

 

 

お互いが結婚を真剣に考えてるというのもありますが、急に結婚という制度や、そのならわしなどの堅苦しさに、なんかいろいろ面倒くさいなという感じばかりがして、当初のたくみの家でルームシェアをして、能天気に二人でゲームを楽しんでいたあの頃が懐かしく思えます。

 

個人的には、結婚の約束(了解)をゴールとして、もう少し恋愛部分でストーリーを温めて欲しかったように思います。

 

もともと、ルームシェアするまでに1年位ネット上で交流があってからの、ルームシェア後の付き合いなので、関係性を考えると、結婚話が出てくるのは、必然かもではありますが、あまりにも、そこに向かってしまうと、やることが決まってくるし、身動きも取れない。

 

なんか決められたレールに乗ってしまった感があります。マンガの方は、こんな風になってしまうのかと、ちょっと残念でもあります。

 

とりあえず、この6巻が現状、「ゆうべはお楽しみでしたね」の最新刊ということで、一応、当初の目的、原作マンガを読んで、ドラマ版との違いがどうか探ってみる作という業は、終わってしまいました。7巻が出たら、また書くとは思いますが。

 

マンガを読んで終わったら、いろいろとドラマ版には無い、ラストの別ストーリーを書こうかなと思っていましたが、いろいろ読んでいるうちに、気持ちが大分萎えてきてしまいました。

 

一時は、ドラマ版の第5話からの分岐した創作ストーリー(読み物)に二万字以上を費やすほど、パウダーとゴローの心情に嵌って、その後のストーリーを勝手に書いたりしてましたが、現在では、ほぼ、あの時のやる気がなくなってしまいました。

 

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今のところ、ドラマ版の「ゆうべはお楽しみでしたね」のブルーレイBOXが7月に発売されるようなので、それを買って、地上波では放送されていなかった、全6話以外の、番外編(2話分)(有料ネット動画のU-NEXTでも見れる)の内容が知るのが、唯一楽しみで残っている位でしょうか。

 

さて、これからどうしよ。

 

漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」第5巻の感想

前回に続き、漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」第5巻を読んでみた。

 

4巻の感想は以下。

 

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 4巻を読んだときに、ドラマの最終回と同様、たくみがみやこに告白して、二人が無事付き合い始めてハッピーエンドになったので、これ以上、この恋愛マンガは、特に読むべきものはないのかと思っていたのだが、一応読み始めたし5巻も読んでみると、意外や意外、二人が付き合ってからも、まだまだ見どころはあった。

 

っというか、この5巻は、良い意味でドラクエ10の濃厚なゲーム話が抑えられ(個人的に結構嫌気が差している(笑))、たくみとみやこのシンプルな遠距離恋愛が中心になっている。

 

離れ離れで過ごす、カップルのそれぞれの想いというか。心情描写が結構増えたといえる。

 

その部分では、本田翼、岡山天音らのドラマ版「ゆうべはお楽しみでしたね」の二人のその先の恋愛ストーリーがこっちのマンガではまだ楽しめる。

 

たくみが大阪に転勤が決まり、ルームシェア(同棲)は解消される。

 

東京と大阪で別々に暮らすことになったことで、ある時、みやこが休みを利用して、たくみが住む大阪に泊まりで尋ねてくる。

 

大阪に来て、二人でUSJなど遊園地を楽しみ、またみやこは東京に帰っていく。 その際に、みやこから結婚の話が出て、たくみは、悩んだ末にOKする。いよいよ結婚に向けて話が進むところで6巻へと続く。

 

5巻はまとめるとこんな感じだ。

 

「ゆうべはお楽しみでしたね」の5巻の発売は、2018年8月27日(初版)となっている。ドラマ版は、2019年1月~なので、ドラマの製作段階の情報としては、この5巻の内容も十分検討の中に入っていると思う。内容的には、付き合ったところで終わりの4巻までの話になってるけど。

 

そういえば、ドラマでは、4話で荒川の遊園地に行く話があったが、マンガでは、そんな話は無い。唯一それっぽいと言えるのが、この5巻の大阪のUSJでのデートだろうか。

 

この5巻のUSJ部分がドラマでは、形を変えて、荒川の遊園地デートとして挿入されてるような気がする。

 

ホントに細かい部分だが、ドラマ版とマンガでは結構内容が違う。

 

ドラマでは結構重要な役だった、みやこの元彼たかしも、マンガでは、この5巻になってもまだ出てこないし。邪魔もしてこない。っというか、普通に誰にも邪魔されることなく、結婚へと話が進んでる。

 

あまりにも展開が早いというか、付き合って、まだ遠距離恋愛をしている状態で、結婚の話が出て、そのまま結婚する流れにもなってきている。

 

そんなものなのかと、多少不満でもある。もっと恋愛部分をやって欲しいのだが。

 

なんというか、「ゆうべはお楽しみでしたね」は、基本的なところで、ドラクエがスポンサーとなっているため、ドラクエから大きく離れることは出来ず、また、ドラクエの印象を悪くするようなストーリーにも出来ない。

 

こういったスポンサー縛りがあるせいで、ゲームとはほとんど関係ないはずのたくみとみやこの恋愛部分でも、どこか無難でわかりやすい教科書的な恋愛になってしまっているともいえる。

 

ひどく揉めたりすることもなく、また性関係も経ずにいきなり結婚話に行ったりなど(それはそれで別にいいけど)、ただただ無難に清純な?良い関係が続いてる。お互いどこか無理してるともいえるけど。

 

いわゆる山あり谷あり的な恋愛はこのマンガでは期待できないのかなと思う。もともとそういうマンガではないですけど。

 

ましてや、最終的に別れるようなオチなんて、まず考えられないでしょう。

 

とりあえず、次の6巻も読んでみよう。

 

 

漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」第4巻の感想

少し前から金田一蓮十郎原作の漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」を読み始めていますが、今回は、「ゆうべはお楽しみでしたね」第4巻を読んでみた。

 

ちなみに漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」1巻、2巻、3巻の感想は以下。

 

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基本的に、本田翼、岡山雨音出演のドラマ版「ゆうべはお楽しみでしたね」の内容との比較になりますが、マンガの4巻を読んで思うのは、1~3巻を読んだときと同じで大分ドラマ版と設定や展開が違うということ。

 

また、4巻を読んで思うのは、マンガの1~4巻までの内容が、ほぼドラマの全6話分相当の内容だということ。

 

ドラマでは、たくみが元彼たかしへの協力を誤解して家を出て行ったみやこに駅で告白して、二人が付き合う流れになり、そのままたくみは転勤を乗り越えて、エンディングを迎えますが、マンガでも4巻の時点で、たくみがみやこに家で同様(俺は目いっぱい無理したいって思うんだ)の告白をして、お互いが付き合うことになります。

 

ドラマの方は、たくみがみやこに告白する過程で、ドラクエ10のフレンドとのゲーム上でのゴロー捜索などあって、そちらの盛り上げ演出がありますが、漫画は、そういったことは一切なく、普通に家で会話の流れで告白します。

 

ドラマの演出を知ってると、マンガは、かなりあっさりしています。ドラマの演出が非常に良くできているとも言えます。

 

登場人物の心情変化をマンガでも楽しもうとしてる自分にとっては、マンガは、あっさりしすぎて、なんとも不満が残ります。え?これでもう付き合うんだ、という感じです。

 

そもそも告白して付き合った時点で、「ゆうべはお楽しみでしたね」の恋愛物語的には、ほぼ満足です。ドラマでは、そこで話が終わってる訳ですし。

 

ちなみに、マンガでは、付き合うことになる前に、たくみの大阪への転勤の話はまだ出てきません。ルームシェアではなく、告白後に二人の同棲生活が始まってから、転勤話が浮上する流れになっています。

 

なので心情的にも、告白にいたるまでのプロセス(動機)が結構違っているといえます。

 

ただ、たくみ目線では、基本的にドラマの心情説明の延長でそれほど内容は変わらず、新しい情報はマンガを読んでもあまりないです。

 

逆にみやこは、ドラマでは無い部分の心情解説(心の声)があり、みやこが自分は恋愛体質でなく、一人でも普通に過ごせてしまうから、婚期を逃しそうだと女性として多少の焦りを感じている部分が描いてあったりと、少し悩みがみられます。

 

友達のあやのの意見として、見た目と違って、みやこは真面目で意外と奥手といった情報もプラスされています。この辺は、ドラマでは出てこなかった(語られなかった)みやこの情報です。

 

そのほか、仕事面でも、みやこがネイリストとしてお店からの独立の話が出ていたりします。ドラマでも話は出てきますが、冗談半分なので、その辺は、マンガならではの情報といえます。

 

 またドラマと大きく違うところで、みやこがルームシェアしてることを理由に、将来的にたくみの転勤(出世)を邪魔したくないという理由から、部屋を出て行く決断をする部分です。

 

マンガでは、このみやこの部屋を出て行く決断により、たくみは、みやこを失いたくないと思い、告白への流れに至ります。

 

ドラマでは、みやこはその理由で部屋を出て行く訳ではないので、(たくみの元彼協力の誤解)、この部分で話(気持ち)が大きく違っています。

 

結局のところドラマを先に見ている身として、恋愛部分の内容において、やはりドラマの方が完成度が高いと感じます。

 

作り始めた時点で結末が決まってるからだと思いますが、ここで終わるというのが、はっきりしてる分、細かい部分の展開を決めやすいとそんな気がします。演出に時間を掛けられる。

 

一応、現状、漫画の「ゆうべはお楽しみでしたね」は6巻まで出ていて、特にまだ完結という感じでも無さそうなので、終わりをどこに設定してるのかも決まっていないものと思います。

 

恋愛部分では、4巻で付き合うところまで進んだので、将来的に結婚まで描くのが、キリがよさそうですが、結婚をゴールと設定すると、やや話が凡長になりそうな気がします。

 

とりあえず、6巻まで手に入れてるので、このまま先を読んで見ようと思います。

 

 

漫画「ゆうべはお楽しみでしたね」1巻、2巻、3巻の感想

 

本田翼、岡山天音出演のドラマ版の「ゆうべはお楽しみでしたね」は、登場人物の心情を勝手に創作できるほど見たので、その答えあわせのつもりで、金田一蓮十郎の原作マンガ「ゆうべはお楽しみでしたね」の1巻、2巻、3巻を読んでみた。

 

その第一印象だが、まず、ドラマの方を先に見ていたからか、ドラマと原作漫画との違いに多少困惑する。もしマンガを先に読んでたら、ドラマを見てあれ?大分違うなと思うだろう。

 

その異なる部分だが、漫画の「ゆうべはお楽しみでしたね」は、ドラクエの会社である、スクエアエニックスが出版してることもあるが、ドラクエ内のゲーム話がかなり多い。

 

個人的には、ドラクエ10にそこまで思い入れがない自分にとっては、宣伝広告も兼ねたマンガという印象をすごく受ける。

 

逆にドラクエ10のファンからしたら、これほどゲームの中身に触れてるマンガは少ないと思うので、貴重であり、ゲームファンのかゆいところに手が届いてるマンガともいえると思う。

 

ドラマが良いか、マンガが良いかは、どちらかが良いというものでもなく、それぞれ狙ってる層が違っている。

 

個人的にドラクエ10をやったことがないので、単純に「ゆうべはお楽しみでしたね」は恋愛作品として見てるし、そのドラマの世界観、特に本田翼が珍しく?キラキラなヒロインを演じていて、岡山天音とのやりとりがこのドラマを見る部分での目的になっていたいえる。

 

 

 

<ドラマと漫画の設定の違いなど>

 

マンガ「ゆうべはお楽しみでしたね」を読んで見ると、ドラマ版「ゆうべはお楽しみでしたね」との設定や状況の違いが結構ある。

 

単純にマンガにあるシーンを時間軸に沿って抜粋して繋げて、ただドラマ化したというよりかは、抜き出してからさらに再構成が施されている。この再構成されたことで、マンガとは違う設定が結構ある。

 

箇条書きで1~3巻までの思い当たるところを並べると以下。

 

1.ゴローの仕事場の最寄り駅が上野

 

ドラマは、渋谷である。

 

 

2.ゴローがパウダーの気になる子が自分だったことに気づいて指摘するのが(※ドラマで4話)、マンガでは家でパウダーに誘われた直後にすぐに気づいてゴローが指摘している。

 

ドラマ版では誘われてから、一緒に遊園地に行って手作りのスライムパンケーキを食べた後に言うので、ゴローが気づいてから指摘するまでに若干寝かしがある。

 

 

3.二人でドラクエをしてる時に、ゴローの方がおじいちゃん、おばあちゃんになってもパウさんと一緒にゲームをしたいというセリフを言う。

 

ドラマでは、パウダーの方がそのセリフをゴローに言う。

 

 

 4.パウダーがゴローの部屋に行ったり、その逆もあったり、お互いの部屋の行き来がある。

 

ドラマでは、各自の部屋に行くくだりはなく、リビングで一緒に二台のテレビを並べてゲームをするというシーンで表現されている。

 

 

 5.ゴローの元彼の存在が雑。元彼と別れたことに対するゴローの深刻さが弱い。また元彼と食事会で再会する話があるが、その時の反応も薄い。※一応元彼とは4年付き合っていた設定になっている。

 

ドラマでは、恋のライバル的な、結構重要な位置を占めてくるが、マンガでは、話に出てくるが、存在として3話時点の段階ではまだ登場してこない。

 

6.ゴローにゲーム好きの兄がいて、兄の話が度々出てくる。

 

ドラマでは、ゴローの兄弟の設定は特に無い。たぶん一人っ子の設定だと思われる。

 

 

7.パウダーのお店にゴローが本を買いに行く(売り上げに貢献する名目)シーンが、事前にお店に行くと宣言した上で来店している。

 

ドラマでは、突然ゴローがパウダーのお店に訪れた設定になっている。パウダーの反応から。

 

 

8.ゴローというドラクエ10上のネームの由来は、みやこが実家で飼ってる犬の名前から。

 

ドラマでは、そこの説明はない。

 

 

 

一応、マンガ「ゆうべはお楽しみでしたね」の1~3巻までで、ドラマ部分との違いで気づいた部分は、上記になる。また、他に気になったことがあったら、随時加筆します。

 

 

<マンガ版の総評>

 

 

結構、期待して読み始めたマンガ「ゆうべはお楽しみでしたね」1~3巻ですが、ゴローとパウダーの恋愛部分(心情や妄想込み)は、それなりにドラマの内容を補足してくれて良いのですが、いかんせんドラクエ10の部分がゲームをしていない自分にとっては、よくわからなく、専門的過ぎて、やや退屈さがあります。

 

 

また、たくみ(パウダー)の外見が素朴ではあるけど、結構イケメンに描かれいて、過去のトラウマ女子校生とのエピソードがすごく嵌っていた、岡山天音演じるたくみと比べると、やや共感が弱いです。

 

学校でイケてない感じがドラマの方がよく出ている。

 

またみやこ(ゴロー)の外見も、ギャルでリア充という部分はわかりますが、特出して可愛いかというと、そこまで、マンガの絵から伝わってきません。

 

その辺は、本田翼が演じるドラマのみやこの外見の良さに遠く及びません。

 

そう言った意味では、ドラマ版の「ゆうべはお楽しみでしたね」の本田翼の可愛さは、ライティングやファッション含め、相当神懸かってるといえます。

 

逆にこのゆうべ~の本田翼の可愛さを求めて、普段の本田翼の映像を見ても、やはり面影はあるもののどこか違うし、そこまで可愛さが達していないと、多少がっかりする結果になります(笑)

 

完全にドラマ版「ゆうべはお楽しみでしたね」だから見れた本田翼だということを再確認しただけでした。前回書いた、創作部分も完全にこの本田翼が演じた、みやこイメージですし。

 

一応今回は、以上ですが、「ゆうべはお楽しみでしたね」のマンガの4~6巻を読んだら、また書きます。今のところ後出しだからというのもありますが、ドラマ版(脚本)の方が恋愛部分に置いては、完成度が高いです。

 

 

 

ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第5話のあらすじ(心情解説)

 

 

それでは、ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第5話のあらすじ(心情解説)を見ていきましょう。

 

前回の4話は以下。

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さて、第5話の主な出来事は、元彼たかしの登場とたくみの転勤話の確定です。

 

親友のあやのにたくみの事を好きだとその場でウソをついてしまったモヤモヤを抱えたみやこですが、たくみと同じ部屋(リビング)で、一緒にドラクエをしたことで、気持ちが通じ合い、距離がより近づきます。

 

と、同時にたくみもみやこが特別な存在になってることを意識します。

 

そんなところに、たくみの転勤話(確定する)がやってきます。たくみは、みやこと一緒に居たいのに転勤話をどうにも出来ず、時間だけが無情にも過ぎていきます。

 

一方、みやこは、たくみの転勤を前向きに捉え、大阪に行くまでの間だけでも、一緒に過ごそうと(ドラクエを誘い)しますが、たくみは、みやこの元彼のたかしからのお願いもあって、たかしとのドラクエに付き合わざるおえず、貴重なみやことの時間を割いて、たかしに浪費します。

 

残り少ない時間にも関わらず、たくみからドラクエを断られたみやこは、そこで初めて、たくみの存在の大きさに気づきます。元彼のたかしから、再度、やり直そうと言われたとき、ただ断るので無く、わたしには好きな人がいる、と言った上で、たかしを拒絶します。

 

たくみへの気持ちがはっきりと固まったみやこですが、たかしからたくみが元彼との復縁を応援していたことを知らされて、傷つきます。

 

 たくみの気持ちがわからなくなったみやこは、早々にたくみの部屋を出て行きます。

 

ここまでが、第5話です。

 

かなり要点のみをまとめてしまいましたが、一応序盤に、みやこと元彼の再会と、みやことあやのの会話、そして、たくみとみやこが二人で料理をするシーンなどもありましたが、料理シーンに関しては、ここも前にもありましたが、演技がフリー演技になっていて、情報量が少ないので飛ばします。

 

ここは、みやことたくみの二人というよりかは、本田翼と岡山天音本人のやりとりに見えてしまい。世界観が微妙に違い、ちょっと気持ちが冷めます(笑)。っということでこの部分は自分の中でカットしてます。

 

とは言うものの、個人的に感情移入してこのドラマを見た際に、この第5話は、両方の気持ちが手に取るようにわかり、見てるだけでかなり辛い気持ちになります。

 

しかし、作品(話)としての出来は相当良く、一部のシーンを除けば、ドラマの世界観の心情に思い切り浸れるまで没入でき、感情の変化をめちゃくちゃ楽しめます。

 

ただ、何度も見て行くうちに思うのは、最終回の6話で、作品として完成された結末は用意されていますが、もしも、あのとき○○だったら、という別パターン(分岐)のストーリーも考えられ、どうしても想像でそちらも考えたくなってしまいます。

 

個人的に、このドラマでやり残しがあると言えば、6話の展開まで待たずに、半ばたくみがフライング気味にみやこに告白していくパターンと、みやこ側からたくみに告白するパターンの2パターンです。

 

このドラマでは、いろいろ話が流れて、最終回(6話)でたくみ側からみやこに告白して、最終的に付き合うという流れになりますが、状況によっては、全然みやこからたくみに告白する雰囲気もあります。

 

例えば、この5話の最後、たかしがたくみへの一言(お礼)をみやこに伝えなければ、みやこが誤解して、たくみの部屋から急いで出ていく動機(選択肢)はなくなります。

 

また、たくみに少し勇気があれば、大阪への転勤が決まった後の翌日、みやこを駅まで送っていくところでも、あそこから十分別のストーリーが考えられます。

 

実は、個人的にこの心情解説で一番やりたかったのは、別の結末を描いてみたら…という部分にあります。今までの勝手にシーンをノベライズ化は、このドラマの世界観を文字に起こすとどうなるんだろう?という部分での興味です。

 

通常、脚本家が書いた台本があって、俳優がそれを読んで、演技として表現しますが、ドラマを見ていくことで、実際の台本はどうなってんだろ?という疑問が素人ながら出てきます。

 

なので、ここでは、逆にシーン(俳優の演技)を見てから、台本がどうなってるのか、心情部分を勝手に想像して、文字に書き出してみるという作業を行っています。

 

ちなみに少しやってみて、意外とドラマの世界観を保ちつつ、行けそうな気がしたので、ここからは、完全新作別ストーリーで組み立ててみようと思います。

 

っというのも、ドラマにある時期、とてつもなく嵌ったとしても、時間が過ぎたら、完全にそのことを忘れてしまいます。気持ちは、一時の物と言ってしまえば、それまでですが、その熱がまだ冷めないうちに、やっておきたい気がしています。

 

たぶん、もう数週間か、数ヶ月も経ったら、今の「ゆうべはお楽しみでしたね」の盛り上がりも消え、何かを積極的に書く気すらも無くなってしまうだろうと思っています。

 

とりあえず、今回挑戦したいのは、5話の中盤、たくみがみやこを駅まで見送ったところで、急にたくみの気持ちに変化が起きたらどうなるのか?という部分です。

 

個人的にあそこの段階で、たくみは、みやこに対して、十分動ける動機はあると見ています。告白こそいかないまでも、何かしらし行動を起こしても良いと思っています。

 

まーすでにのちのストーリーを知ってるからこそ、逆算して、そこでもイケる?という判断ではありますが、では、あそこの段階で何かしら、たくみに行動を起こさせてみようということで、あそこから枝分かれする新たな別ストーリーを創作してみました。

 

 まーかなり長くなってしまいましたが、暇でしたら、お付き合いください。先に言っておきますが、このページだけで、23000字以上ありますので、相当長いです。

 

 

<もしも、たくみが急に月9のキムタクばりに「ちょ、待てよ!」的な、行動をみやこに起こしたら…-たくみ目線->

 

 

 

 「え、嘘でしょ!?」

 

ゴローさんに大阪に転勤することになったことを伝えた。

 

はじめは、すごい驚いてショックを受けていたけど、俺に気を使って、それ以上何も言わなかった。

 

それまで一緒にドラクエをして騒いでいたので、その流れでゴローさんは、いつもみたいに厳しい言葉を俺に浴びせてくるのかと思っていたけど、そんなことはなく、ずっと優しかった。

 

俺のせいでこんなことになっちゃったから、もしゴローさんがウチに住みたかったら、ずっと住んでてもいいよ、とは言ったけど、それはできないとあっさり断られた。

 

「でもさ、とりあえず大阪に行くまでの間は、まだ一緒にいれる訳でしょ」

 

ゴローさんは、そう言ってまたドラクエを続けた。

 

明日は、仕事があると言ってたけど、結構遅くまで一緒にゲームをした。転勤の話なんて忘れてしまう位。明日休みだった俺は、ゴローさんに付き合ってずっとゲームをした。

 

翌朝、起きていくとゴローさんは、仕事に行くため、いつものように洗面所を独占していた。

 

冷蔵庫を見ると、ちょうど食料がなかったので、スーパーに買い物に行く。そのついでに駅までゴローさんを送っていくことにした。

 

家から駅までの間、いつもなら何かいろいろと話してくれるゴローさんだけど、今日は、あまり元気が無く、口数も少なかった。

 

ゴローさんも今後の引っ越しとか新しい部屋も探さないといけないだろうし。いろいろ考えることが多いのかなと思う。俺の転勤のせいで、ゴローさんに負担を掛けて、ホントに申し訳ない。

 

いつまででも居ていいよって言ってたのに…俺。

 

特に話が盛り上がること無く、駅に着く。

 

「あっ、じゃあ…」

 

ゴローさんはそう言って、仕事に向かおうとする。

 

「うん、俺、買い物して帰る」

 

 何か他にも言いたかったけど、ゴローさんに掛ける言葉がみつからない。それだけ言って、そのまま別れる。

 

「…あ、パウさん!」

 

行こうとして、呼び止められる。

 

「あの…知らない場所で新しい人間関係つくるの不安なのわかる…けど、きっとパウさんなら大丈夫。」

 

自分のことだけでも大変なのに、俺の心配まで…やっぱりゴローさんはゴローさんだ。

 

「ありがと…」

 

でも俺のことなんて気にしなくていいから。

 

「ううん、じゃあ いってきます」

 

 そう言って、ゴローさんは、俺ににっこりと笑い、元気に駅の構内へ歩いていった。

 

ゴローさんの歩いていく後姿をしばらく眺める。その先に初めてゴローさんと出会った時の階段が見えた。ふと出会った時の記憶が蘇る。

 

「勧誘なら間に合ってま~す、待ち合わせしてるんで、邪魔しないでもらえますか」

 

初めてゴローさんを見た時、派手な服装をしていて俺の苦手な女の子のタイプだと思った。

 

あの時の俺は、まさかその人と一緒に暮らすなんて考えてもなかった。

 

ただ、あの時、ただ一言声を掛けただけで、男女でルームシェアは、間違いだとわかってもらえれば、そこで話が済んで、一緒に住むなんてことにはならないと思っていた。

 

でもゴローさんは、そんなこと構わずうちにやってきた。

 

アパートが取り壊されて住む家が無いのはわかるけど、だからと言って、男の家に女の子が一人で来て、一緒に住むのは勇気がいるだろうと思う。

 

だからすぐに部屋を見つけて出て行くと思っていた。

 

いくらゲームで1年以上過ごしていた仲だとしても、俺が催促するまでも無く、ゴローさんは自分の意思ですぐに出て行くと思っていた。

 

お互い性格も合わないし。ましてイケメンでもない俺みたいな奴と一緒に住んで居たいと思う理由もないし。

 

高校時代のクラスメートの女子なら、キモイ!と言ってさっさと出て行ってるだろう。

 

普通なら、そうなるのに…ゴローさんは、俺とパンケーキを食べについて来てくれたり、一緒に遊園地や夜中までゲームもしてくれる。こんな俺と。

 

でも、それも新しい部屋が見つかれば、その時には、何事もなかったように、パウさん、じゃあね、って出て行くと思う。

 

俺がゴローさんのことをどう思ってようとそれは関係ないんだ。

 

特に意味は無い。わかってる、…でも、それなのに、今の俺は、ゴローさんと一緒にゲームが出来なくなること、もう一緒に近くにいれなくなることを考えると、どうしてもそれを受け入れたくないんだ。

 

もしこのまま、俺が大阪に転勤になって、ゴローさんとルームシェアをやめて、別々に暮らしても、まだ今みたいな関係のままゴローさんといられるのか。

 

ゴローさんに彼氏が出来たら…。

 

俺なんてそこに入る隙間なんて無い。

 

今のゴローさんと俺の関係なんて、そんなに強いものでもない。

 

きっとウチから出て行ったら、朝、夢から覚めたときみたいに…記憶にだけうっすらと残っているだけで、また新しい記憶にすぐに塗り変わって、俺のことなんてすぐに忘れてしまうよね。

 

…ゴローさん。

 

さっきまでいたゴローさんの姿は、もう無くなっていた。

 

…今、何かしなきゃ。

 

俺は、ゴローさんの後を追いかけた。改札を飛び越え、階段を下りて、ホームに向かったゴローさんの後を追う。

 

ホームについた時、すでに新宿行きの上りの電車が止まっていて、乗客が乗り降りしていた。ホームにはゴローさんの姿はなかった。

 

早歩きで、車内を外から見て回る。

 

カウントダウンのように扉が閉まるブザーがホームに勢いよく鳴り響く。

 

ようやく車内にゴローさんの姿を見つけた時には、ドアは閉まり、車両はゆっくりと動き出していた。

 

俺は、動き出した電車と併走するように、駆け足でゴローさんが乗ってる車両のところまで近づいた。でもゴローさんはこちらには気づいていない。

 

「ゴローさん!」

 

窓に近づいて、出来るだけ、大きな声で、名前を呼んだ。

 

車内にいたゴローさんは、何かに驚いてホームの方を振り向いた。ホームを走っていた俺のことに気づくと、パウさん?…と言ったように、わずかに唇を動かした。

 

でもゴローさんを乗せた電車は、そのまま走り去っていった。

 

ホームの一番先まで、電車を追いかけた。

 

もうそれ以上は、進めなかった。

 

間に合わなかった…。

 

特に何かをしようと思ってた訳じゃないけど、ゴローさんに会えば、もう一度顔を見れば、何か出来ると思った。

 

荒く乱れた呼吸を整えながら、今来た道をゆっくりと戻る。ホームから階段を上って、改札から駅の外に出る。そうだ買い物…。

 

ちょうどその時、後ろから誰かに声を掛けられた。

 

「お客さん…」

 

駅員だった。

 

「あ~すいません」

 

我に返って自分がしてしまったことを反省する。やってしまった。

 

ちょうどその時携帯が鳴った。いつもの癖で携帯を取り出して中身を確認する。

 

メッセージが1件入っていた。

 

”何?パウさん、どうしたの?”というゴローさんからのメールだった。すぐに返信しようと思ったとき、その手を掴まれた。

 

「ちょっと一緒に来てもらえます」

 

そう言って、駅員は逃げ出さないように俺の携帯を取り上げた。仕方なく一緒に駅員室に付いて行く。でもちゃんと説明すれば、定期だって持ってるし、少しお金を払えば、すぐに帰してくれるだろう。

 

それより、早くゴローさんに返信しなきゃ…。

 

駅員室に行って、事情を説明する。

 

 

「俺はやってないです」

「みんな始めはそう言うんだよ!」

「だから、俺は本当にやってないんですよ、痴漢は」

 

駅員室に連れて行かれたとき、俺を連れてきた駅員が急にアナウンスで呼ばれ、事情を知らない別の年配の駅員が代わりに担当することになった。

 

いくら説明しても、話が全くかみ合わない。

 

俺、本当にやってないんですよ。痴漢は。

 

ゴローさん…。

 

 

 

--------

 

「ううん、じゃあ いってきます!」

 

私は、駅でパウさんと笑顔で別れると、元気に歩き出した。パウさんに落ち込んでる姿は見せたくない。パウさんの方が新しい職場や環境に不安が多いのに私の方が落ち込んでたら、余計心配を掛けてしまう。

 

せめて見えなくなるまで、それまでは、何事も無いように元気な姿でいるんだ。背中に感じるパウさんの視線が外れると、緊張が緩んで体の力が抜けてきた。

 

一人になると、余計孤独を意識する。本当にもうルームシェアは終わってしまうのかな。昨日の楽しかった記憶が過ぎる。

 

あんなに一緒にいて楽しかったのに…。

 

また終わるの…また一人になる。

 

私からいつも幸せは突然逃げていく。そうなのパパ…。

 

「ゴローさん!」

 

動き出した電車の中で、どこかで私を呼ぶ声が聞こえた。辺りを見回してみると、電車の外で、電車と併走するように走ってる人がいた。

 

その人の顔を見て驚く。

 

パウさん?

 

一瞬だけ目が合った。でもよくわからなかった。

 

何か忘れ物でもしたのかなと持ち物を確認してみたけど、忘れ物は無かった。とりあえず何か緊急のことなのかもと思って、パウさんにメールする。

 

でもいくら待っても、返信は返ってこなかった。

 

そのまま仕事先の渋谷に着いた。

 

いつも通り、仕事着に着替えて、仕事に入る。

 

お客さんを数人相手して、お昼の休憩になる。

 

携帯を見ても、パウさんからは、連絡は入ってなかった。

 

それから、何度かメールや電話をしてみても、ずっとつながらなかった。

 

なんで出ないの?

 

急に不安になる。

 

朝のことを思い出すと何かあったんじゃないかと心配になる。

 

でも私の心配をよそに、普段は暇な時間なのに、今日はお客さんが続く。

 

こう見えて仕事に対しては、真面目な私は、私事を理由に途中で抜けることができない。お客さんも待たせられない。パウさんのことを気に掛けつつ、とりあえず今は仕事に集中する。

 

なんでもなければいいけど…。

 

 

 

 

--------

 

 

 「ふ~」

 

やっと解放された。外はもう暗くなっていた。

 

久しぶりに外の空気をお腹いっぱい吸う。

 

取り調べというのは、こういうことなんだと思った。もともと自分のことをしゃべるよりも人の話を聞いてる方が楽な俺にとって、自分の話だけ永遠としゃべり続けるのは、苦痛でしかない。

 

二度とこんなことにならないように行動には気をつけよう。

 

でも誤解が解けて本当によかった~。

 

あ、そうだ買い物しなきゃ。

 

久々に戻ってきた携帯を確認する。

 

ゴローさんから連絡が何件も入っていた。ねえ、何かあったの?本当に大丈夫?っという心配のメールから、もしかして、パウさんのイタズラ?やめてよねそういうの?という不信感を感じ始めたメールまで入っていた。

 

電話も何件も入っていた。

 

冷静になって状況を考える。今から折り返し電話して説明するのもいろいろと話がややこしくなっていて、説明が苦手な俺はなんて言っていいかわからない。それに無賃乗車しそうになって、なぜか痴漢の疑いで今まで警察に捕まっていたなんて、絶対に言いたくないし、言えるわけがない。

 

それに今の俺は、もう朝の時の俺じゃない。今の気持ちは恐ろしく冷めている。

 

とにかく、もうヘトヘトで疲れた。

 

今は、話し合いとかそういうものからは、出来るだけ距離を置きたい。

 

今はただ、一人でゆっくりと静かに休みたい。

 

でもこのまま家に帰れば、ゴローさんがもうすぐ帰ってくる。顔を合わせたら心配されて、ねほりはほりいろいろ聞かれると思う。もう取り調べみたいなのは御免だ。ゴローさんの容赦ない尋問が絵に浮かぶ。

 

今日だけ、…ホント今日だけでいい…一人にして欲しい。

 

とりあえず、行方不明だと思われると困るから、旅に出ます、とだけ、ゴローさんに一言メールしておく。ゴローさんならこの意味をたぶんわかってくれる。

 

今日は、もう誰とも話したくないから携帯の電源は切っとこう。

 

はあ、ホントに疲れた~

 

-------

 

京王堀之内~」

 

やっと駅に着いた。心配になって仕事を早く上がらせてもらったけど、結局夜になってしまった。どこかに携帯を落として、連絡が取れなくなってたとしても、さすがに家には帰ってきてるはず。今はただ、そう信じてる。

 

駅の改札を出たとき、ちょうど携帯が鳴った。

 

中身を見るとパウさんからだった。

 

良かった~、無事だったんだ。安心すると急に体の力が抜ける。

 

でも本文を読んで、またモヤモヤした。

 

「旅に出ます。 byパウダー」

 

何?どういうこと? 気になって電話で折り返してみたけど、繋がらなかった。

 

何どういうこと。電源切ってるってこと? 

 

あ~もうイライラする~。

 

とりあえず早く家に帰ろう。もうこんな格好だけど家まで走って帰るか。今は、人目を気にしてる場合じゃない。そう決めて走り出そうとした時、見慣れた姿が目についた。

 

あれ?、あそこに歩いてるのって、パウさん。

 

あれパウさんだよね。

 

「パウ…」

 

呼びかけようとした時、服装を見て躊躇する。朝と同じ格好のままだ。もう夜で寒くなってきてるのに。

 

何かわからないけど、嫌な予感がした。

 

パウさんは、肩を落として一人で歩いていて、とても疲れてるように見えた。

 

しかも家とは逆の方向に歩いている。

 

朝から今までの間に一体何があったんだろう。

 

ふと嫌な想像が頭をよぎる。

 

まさか自殺?…

 

転勤が決まってからかなり悩んでたみたいだったけど、でも、そこまでの状態じゃなかったはず。朝の会話を思い出す。さすがに違うと思う。

 

でも、朝、電車のところまで走ってきて、私を呼んだのはなんだったんだろ。

 

相談したいことがあれば、メールすればいいのに。なんで、あの時、わざわざ直接声掛けに来たんだろ。昔の嫌な記憶が、負の連想を呼び起こす。

 

もしかして、私が乗ってる電車にぶつかって死のうとしてた?

 

想像を膨らませると、どんどん嫌な想像が広がっていく。

 

でも死ねなくて、朝から今までずっとうろうろしてるってこと。

 

パウさんどうしちゃったの。

 

とにかく恐る恐る後を付ける。

 

ビジネスホテルに入っていく。

 

なんでホテルに。

 

ウチに帰ろうよパウさん。

 

受付で、鍵もらって。

 

今日はここに泊まるの?

 

鍵についてたプレートが見えた。…810号室か。

 

ちょっと、8階って高くない。

 

もしかしてパウさんホテルの窓から…。

 

考えるだけでも恐ろしくなった。

 

パウさんが泊まってる階に上がる。

 

やっぱり私が声掛けなきゃ。絶対にパウさんを死なせない。

 

本当に死んでしまったら、せかいじゅの葉じゃ、生き返らないんだから。

 

パウさんの部屋番号をノックした。

 

 

 

-------

 

 

歩くのも疲れた。

 

値段に誘われて、駅近くの適当なビジネスホテルに入ってみた。とりあえず、安めの空いてる部屋を選ぶ。意外と人がいるみたい。

 

8階か。エレベーターで上がるのもしんどい。

 

とりあえず、今日は、この部屋で一泊して、明日、ゴローさんに謝ろう。…でもなんで謝るんだっけ。頭が上手いこと回らない。

 

ホテルの部屋に入る。

 

安いシングルルームなので、広さは4畳ほど、自分の部屋より小さかった。

 

中に入った印象はとにかく狭い。

 

ベッドと向かい合わせで机と椅子があるだけで、他はテレビが置いてある位。ほとんどただ寝るだけのような空間。一応奥に窓がついてるけど、落ちないように鉄柵がついていて、夜景を楽しむような場所でもない。

 

入り口のところに申し訳程度にユニットバスとトイレがある。

 

ベッドに腰掛け、そのまま少し横になろうとしたとき、ドアをノックする音が聞こえた。

 

こんなビジネスホテルに人が訪ねてくることなんてあるのだろうか。ホテルの従業員なら、まず内線で用件を伝えてくるだろう。

 

訝しげながら恐る恐るドアに向かい、のぞき穴から外を確認する。でもなぜかのぞき穴が真っ暗で何も映らなかった。

 

ドアガードを掛けたまま鍵を開けて、10cmほどドアを開けてみた。

 

「はい」

 

僅かに開いたドアの隙間から、覗き込む様に廊下の様子を窺う。

 

人が立っていた。

 

でもドアの隙間からでは、訪問者の位置が悪くて、顔までは見えない。

 

唯一見える部分、足元から上半身に向かって視線を持ち上げる。

 

目に飛び込んでくるような派手なつつじ色のロングコートの隙間から、同系色のミニスカート、そこからチラりと茶色いブーツを履いた白く細い生足が見える。

 

ひと目でスタイルの良さがわかるモデルのような雰囲気の女性。

 

こんなサラリーマンの夜の巣窟みたいなビジネスホテルには、不似合いなほどおしゃれで華がある。そんな人がなんで俺の部屋に。疑問が浮かぶ。

 

ふと出張で東京に訪れたサラリーマンが、夜一人寂しくなって、そういうお店に電話して呼んだけど、それが何かの手違いで、俺の部屋に来てしまったのかと勘ぐる。そうに違いない。

 

「あの、この部屋じゃないです…」

 

 そう言って、女性に帰ってもらおうとドアを閉めようとした時…

 

「パウさん!」

 

名前を呼ばれた。

 

ごく一部の人しか知らない俺のゲーム上の名前。その親しみのある声を聞いて驚く。

 

ゴローさん?

 

ドアの隙間から顔を出して確認する。やっぱりゴローさんだ。

 

でも、なんで、なんでゴローさんが。

 

…自分でもよくわからないほどうろたえる。今一番会いたくなかった人が目の前にいる。

 

「ゴ、ゴローさん?なんで、こんなとこに…」

 

混乱して、頭が回らない。

 

もしかして…出張で東京に訪れたサラリーマンが、夜一人寂しくなって、そういうお店に電話して、そこで働いてたゴローさんが呼ばれて、それが何かの手違いで、俺がたまたま泊まってる部屋に来てしまった…。

 

それ以外にゴローさんがこんなホテルにいることは想像できない。きっとそうに違いない。こんな偶然があるのか。

 

たしかに、ゴローさんの見た目なら十分そっちの仕事も出来る。

 

昼はネイリストで、夜は…。俺がただ知らなかっただけで、ゴローさんは、もともとそっちの世界の人だったのかもしれない。

 

だから、俺みたいな男とのルームシェアも、そんなに抵抗無く受け入れることができるし、一緒にパンケーキを食べに行ったり、遊園地に行くことだって普通に出来るんだ。こういう仕事の延長として、俺に付き合ってくれてたに違いない。

 

ゴローさんの親友だって、彼氏がいるのに俺のことをそういう風に見てたし。二人して、本当はそっちの世界の人なんだ。俺にだけそのこと隠している。

 

俺とはやっぱり全然住む世界が違うんだ。

 

でもそう考えれば、今までゴローさんに対して、俺が思ってた疑問は、すべて理解できた。悲しいけど、そっちの方が納得がいく。

 

だけど、…そんなゴローさんと、俺、そういうことは、恐れ多くて…出来ないよ。

 

俺にとってやっぱりゴローさんはゴローさんだから。

 

だから…悪いけど。

 

「ゴローさん、ごめん、チェンジで!」

 

 

 

----------

 

 

パウさんの部屋をノックした。

 

たしかこの部屋に入っていった。部屋番号をもう一度確認する。

 

合ってる。

 

ドアに耳を近づけると、部屋の中で人の動きがする。

 

いきなり私が訪ねてきたと思うと、もしかしたらパウさんは、警戒して出てこないかもしれない。もし一人で死のうとしてるなら、私を見たら余計パニックになるかもしれない。

 

私は咄嗟に、ドアののぞき穴を指で隠した。今まで部屋の明かりがのぞき穴から点の光のように僅かに漏れていたのが、真っ暗になった。これで私だとはわからない。

 

ドアのカギを開ける音がして、ドアが僅かに開く。

 

ドアの隙間からパウさんが廊下を覗こうとして頭が少し見える。

 

やっぱりパウさんだ。

 

「あの、この部屋じゃないです…」

 

私の服装を下から見ただけで、特に私の顔を確認することもなく、パウさんはそう言った。誰かと間違えてるみたい。

 

「パウさん!」

 

そう呼んで、閉められそうになるドアを途中で引き止めた。でも内側からドアガードが掛かっていて、それ以上は、開かない。あともう少しだったのに。

 

「ゴローさん?なんで、こんなとこに」

 

ドアの隙間から私の顔を確認したパウさんは、やっぱり混乱していた。ここでさらに、後を付けてきたなんて言えば、余計、追い込んでしまうかもしれない。

 

今は、とりあえずドアを開けてもらって、パウさんと二人で話し合えるようにしないと。出来るだけ刺激しないように気をつける。

 

私は、慎重に言葉を選んだ。

 

「パウさん、聞いて!」

 

そうドアに語りかけた時、パウさんの方から返事が来た。

 

「ゴローさん、ごめん、チェンジで!」

 

チェンジ? 他の人に代わってもらいたいってこと。

 

パウさんは、やっぱり私のことを本当は全然信用してくれていない。

 

でも…だとしても、私がここであきらめたら、パウさんを一人にしたら…。嫌な想像がまた頭に浮かぶ。ドア越しにもう一度説得を試みる。

 

「パウさん、少しだけ話させてよ」

「ゴローさん、ごめん、チェンジで!」

 

他の人に代わって欲しいのはわかるけど、なんでずっと英語なんだろ。ふと疑問が浮かぶ。

 

「パウさん、私は何もしないから、大丈夫だから、安心して、だからドアもう少しだけ開けてよ、ね」

「ごめん、ゴローさんとは出来ないから」

 「出来ない?、出来ないって何が?」

「いや、…とにかく帰ってよ」

「ここ開けてもらえないと、私も帰れないから」

 

会話は、ずっと平行線のままだった。

 

ダメだ、全然部屋の中にも入れてもらえない。

 

「パウさん、わかった。じゃあ私中に入らないから、ドア越しにここにいるだけだから、それならいいでしょ」

「…ゴローさん、お願いだから、今日は帰ってよ、これで」

 

ドアからパウさんの手が出てきて、二千円渡された。

 

「パウさん、何、このお金?」

「それで今日は、帰ってよ」

「…私、別にお金が欲しい訳じゃないよ」

「みんなにそういうこと言ってるんでしょ」

 

何かすごい誤解されてる。パウさんにとって、私ってそういう風に見えてるのかな。

 

「ねえ、みんなって誰?」

「…分からないけど、お客さん?」

 

 パウさんの言ってる意味がよくわからない。

 

「パウさん、何か私のこと誤解してる? もし何か言いたいことあるならはっきり言ってよね、別に私怒らないから」

 

しばらく沈黙が続いた。もし何か今そのことを考えてくれてるんだったら、少しは私の説得が上手く言ってるのかも。

 

 「ゴローさん……」

 

え、なんだろう。話してくれる気になった。

 

「うん、何、パウさん?」

「…やっぱりなんでもない」

 

途中でやめんのかよ。なかなかにこの人、口が堅かったんだ。

 

 「パウさん、私に言いたいことってさ何? 転勤のこと、それとも仕事のこと、ドラクエのこと?それとも別のこと? とりあえず何かだけでも教えてよ。」

 

少しでも緊張が解れないかと思ってドラクエを混ぜてみた。ドラクエのことなら一番答えやすい。

 

また少し沈黙になる。また何か考えてくれてるといいけど。

 

「ゴローさん…」

「何?」

 

そろそろ答えてくれるかな。

 

「…やっぱり、帰ってよ」

 

それらの質問を一切無視して、振り出しに戻される。パウさんにとって、私って全然信用されてないのかな。

 

「…パウさん、わかった。私帰るね、また明日」

「…うん、ゴローさん、また明日」

 

家で寝る時の挨拶みたいな軽い感じで声が返ってくる。一人になったら死のうとしてる癖に、よくもそんな嘘がつけるね。こんなホテルまで取って、パウさん。

 

「パウさん、最後にさ、ちょっと顔だけ見せてよ、ね、そうしたら帰るから」

「え?」

「隙間からでいいから、そうしたら私帰るから」

「…うん、わかった」

 

そこは意外と素直に応じる。隙間から顔を出して少し私を見る。パウさんの顔を改めて近くで見るとすごくやつれた顔をしていた。覇気も無さそう。朝から今までの間に一体何があったんだろう。

 

「もういいよね、じゃあ、またゴローさん、おやすみ!」

 

そう言って、いつものように別れようとする。これから死のとしてる人がどんな気持ちでそんな言葉を私に言うんだろう。私を心配させないため。

 

「うん、またね、パウさん」

 

パウさんがドアを閉めようとした時、私は、ドアの隙間に足を入れた。

 

「ちょっとゴローさん!話が違うよ」

 

私の足が隙間に挟まって、それ以上ドアが閉まらなくなった。パウさんはドアを閉めようとつっかえになってる私の足を蹴って、外に押し出そうとする。

 

ここで負けたらパウさんを救えない。

 

力いっぱい足を隙間からねじ込む。でも男のパウさんの力に負けて徐々に足が外に戻されていく。このままだと、ドアを閉められる。

 

私は、咄嗟に右手を隙間に入れた。バタンとドアが勢い良く閉まるとき、腕に激痛が走った。自分でもよくわからない変な声が出た。

 

「ゴローさん大丈夫!」

 

私が変な声を出したので、パウさんは、心配して急いでドアを開けて廊下に出てきた。すぐに私の腕を見る。触られると強い痛みがある。挟まったところが少し青くなっているけど、骨折はして無さそう。

 

私にケガをさせたことが、本当に申し訳無いみたいで、パウさんは、何度も謝ってる。でもそんなことより、パウさんが外に出てきてくれたことの方がうれしかった。

 

「へへへ」

 

ケガをしてるのに笑ってる私を見て、パウさんは、不思議そうな表情をしている。とりあえずパウさんに部屋の中に案内される。休んでてといってベッドに座らされ、パウさんは包帯を買いに出ていった。

 

 

 

 -------

 

 

 

何してんだ俺は。ゴローさんを傷つけて。

 

包帯を買いに行きながら罪悪感に襲われる。

 

こんなはずじゃなかったのに。

 

ただ、一人でゆっくり寝たかっただけ、それだけなのに、結局、ゴローさんを部屋に入れてしまった。なんであそこまで、ゴローさんは、俺の部屋に入ろうとしてたんだろう。自分の腕を傷つけてまで…よくわからない。

 

とりあえず、やくそう…じゃなかった包帯を買わなきゃ。包帯って、どこに売ってるんだっけ。

 

 

 

--------

 

 

パウさんが包帯を買いに行ってから大分時間が経つ。

 

近くのコンビニなら、もういいかげん帰ってきてもいい頃。

 

狭い部屋に一人残されてると、なんだか寂しくなってくる。

 

さっきまでのうれしさが徐々に不安に変わる。

 

また嫌な考えが頭を過ぎる。

 

今、この瞬間、パウさん、死にに行ってないよね?

 

自分のうれしさに囚われて、パウさんのことまで考えてなかった。

 

ホテルの部屋に入れたことはある種作戦成功だったけど、一番の目的は、部屋に入ることじゃなく、パウさんを一人にしないこと。

 

今のパウさんは一人だ。何やってんだ私。

 

ホテルの部屋から出て、パウさんを探しに向かう。

 

携帯でパウさんに電話する。右腕に痛みが走り、上手く操作できない、反対の手で操作する。やっぱり繋がらない。ずっと電源切ってるんだ。

 

もうパウさんがどこに行ったのか私にはわからない。

 

 ホテルに戻ってくるのかも…。

 

とりあえず、下に降りてホテルの前で待つ。

 

夜の寒さに腕の痛みだけが、空しく体に伝わる。

 

寒い…

 

コートのポケットに手を突っ込む。

 

何か入ってた。

 

さっきパウさんからもらった二千円だった。

 

 なんでパウさん、私にお金渡したんだろ…。

 

 

 

 

----

 

 

 

包帯買う、お金ないじゃん。

 

ようやく見つけた24時間営業のドラッグストアのレジで途中離脱する。

 

さっきなけなしの二千円をキャンセル料として、ゴローさんに渡したことで、財布がすっからかんになっていた。

 

とりあえず駅に戻ってATMを探して、お金を下ろす。

 

財布に現金が増えると、少し気持ちに余裕が出た。

 

またさっきのドラッグストアで包帯を買って、急いでホテルに戻る。

 

ホテルに戻ると、ホテルの入り口のところにゴローさんがいた。俺があまりにも遅いから待ちくたびれて1階まで下りてきたようだ。

 

でもゴローさんは一人じゃなかった。俺の知らない男といて、すごく親しげだった。そしてその男の車に一緒に乗り込んでいった。

 

車に乗るとき、ゴローさんの腕には白い包帯が巻かれていた。

 

俺は、何も言わず、来た道をひたすら戻った。

 

 

 

 

---------

 

 

 

パウさんの帰りをホテルの前で待つ。

 

近くで車のクラクションが二回鳴った。

 

ホテルの前の道路に一台の車が停車していた。

 

「みやこ!」

 

名前を呼ばれ、一瞬、ほっとしたけど…すぐに気づく。パウさんは私をこっちの世界の名前では呼ばない。

 

声のした方を向く。道路に停まった車の運転席のウインドウが下ろされていて、男が私を呼んでいた。元彼のたかしだった。

 

こんなところで会いたくない。でも、たかしは、車から降りてきた。車のハザードランプがゆっくり点滅する。

 

「みやこ、こんなところで何してる?」

「別に…」

 

たかしは、スーツ姿だった。普段着とは違う姿に一瞬、見惚れる。…やっぱり格好良い。無意識にそう思ってしまった自分をすぐに自制する。

 

「こんな夜に一人じゃ危ないだろ」

「別にたかしには、関係ないでしょ」

「関係なくねえよ」

 

私がホテルの前にいたから、心配して声をかけたみたい。腕を怪我してるのに気づくと、近くのコンビニで包帯を買って戻ってきた。いらないと言う私に、強引に包帯を巻く。断りきれず、たかしの優しさに甘える。

 

甘えてる自分に罪悪感を感じる。

 

「みやこ、あのことだけど…」

「もう断ったでしょ」

「…わかった、じゃあ、とりあえず家まで送るよ」

「いいよ」

「心配なんだよ」

「もうほっといてよ」

「いいから送るよ」

 

でも私の腕を掴み、強引に車に乗せようとする。こういう私に有無を言わさないところが好きだった。でも今は違う…。

 

「みやこ、もしかして誰か待ってるのか?」

「…え?」

「誰かここで待ってるなら、そいつが来るまで俺も一緒にいるよ」

 

たかしにそう言われて、パウさんはもうホテルに戻ってこないような気がした。ここで待っててももう無駄なのかも。戻ってくるつもりならもうとっくに戻ってきてるはず。もうどこかに行ってしまったかも。

 

私には探せない。

 

「…わかった」

 

車に乗る前に、辺りをもう一度見回してみる、でもどこにもパウさんらしき姿はなかった。やっぱりもう戻ってはこない。たかしの車に乗る。

 

車の中で携帯を見る。連絡はずっとなかった。

 

 

 

 ------

 

 

結局、家に戻る。

 

買って来た包帯の袋をリビングのテーブルに放り投げるように置いて、自分の部屋に上がる。風呂にも入らず、敷きっぱなしの布団にもぐる。

 

ようやく一人になれた。これでゆっくり寝れる。体は疲れていて、このまま幾らでも寝れそうだった。

 

でもなぜか目が覚めて寝付けなかった。何度もさっきの出来事を思い出す。

 

ゴローさんが…あのゴロ-さんが、運転手の車で送迎されていたことを。

 

やっぱりゴローさんは夜の仕事をしてたんだ。

 

もうすぐうちに帰ってくる。

 

俺はずっと隣に夜の仕事をしてる人を住まわせて、何事も無く一緒に暮らしてたのか。なんて懐の広いヤツなんだ俺は。

 

でもさすがに、そのことを知ってしまったからには、もうゴローさんと一緒に暮らすことはできない。

 

家の風紀が乱れすぎている。じいちゃんが悲しむ。

 

明日…明日になったら、ちゃんとそのことを話そう。

 

 

---------

 

 

翌朝、ホテルから直接仕事先へ向かう。

 

起きても罪悪感が消えてなかった。昨日の自分が取った行動を責める。

 

電車に揺られ、会社に着く。

 

「みやこさん、昨日と同じ服じゃないですか?」

「え?」

 

第一声れいなにそう言われて、自分の失態に気づく。こういう女には、なりたくなかったのに。最近の私はどうかしてる。

 

「今、同棲してるって、言ってませんでしたっけ、昨日は別の男のところに泊まってたんですか?さすがみやこさん」

ルームシェアね」

 

説明するのもしんどい。たしかに昨日はホテルに泊まった。パウさんが取った部屋に。たかしとは、別れて何も無い。それなのに後ろめたいことをしてるように思う。

 

パウさんからは相変わらず連絡はない。どこにいるかもわからない。

 

「みやこちゃん、どうしたの今日、すごい顔してるわね」

「…いや、あはは」

「何かあったの?」

「いえ…大丈夫です」

 

 空元気でなんとか対応する。

 

いつものごとく、ねほりはほり聞かれそうになり、逃げるようにトイレに避難する。今日は、何も言いたくない。

 

ちょうど携帯のメールが入っていて、確認する。

 

パウさんからだった。

 

生きていてくれたことに、ほっとする。

 

「ゴローさん、今日、帰ってきたら、話したいことがある」

 

と書かれていた。

 

私も。

 

と即返信する。

 

いろいろ聞きたことはあるけど、顔を見てちゃんと話したい。

 

 

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俺の心配とは裏腹に、ゴローさんは、その夜帰ってこなかった。

 

俺に逃げられたから、二件目に行ったのかも知れない。

 

朝、一人で食事をして、仕事に向かう。ゴローさんも今頃仕事中かなと考える。電車に揺られながら、昨日決めたことを思い出す。

 

今日帰ったら実行しよう。

 

俺は、ゴローさんにメールを送った。

 

新宿の仕事先のお店に着く。二日ぶりの仕事。

 

大阪への転勤が決まってから、店長とは初めて顔を合わす。

 

「たくみ君、ちょっといい?」

 

仕事の手が空いた頃合を見て、案の定呼ばれた。

 

休憩室で店長と二人っきりになる。大阪の転勤の話についてだろう。

 

「ちょっといきなりで言いづらいんだけど…昨日、たくみ君、何かやらかした?」

 

転勤のことではなかった。一体なんだろう。

 

「え?別に何もしてないですけど…」

「そう、なら良いんだけど…」

「何かあったんですか?」

「いや~ね、昨日、実は、お店に警察から連絡があってさ…」

「警察?」

「”さつきたくみ”って人は、そちらに在籍してますか?って」

「え、それで、何て答えたんですか?」

「はい、いますけど…って答えたら、それで電話は切れたんだけど、何かな?と思って、たくみ君、何か心当たりある?」

「…いや、知らないですね、昨日はずっと一日中家でドラクエやってましたから」

「あ、そうなんだ、じゃあ何かの間違いか~」

「たぶん間違いだと思います」

「そう、でもね…俺も勘違いだと思うんだけど、実は…上のお偉いさんにも…そのことが耳に入って…たくみ君のこと少し調べたらしくて」

「え?」

 

 

店長からのその後の話を聞いて驚いた。

 

俺の大阪の転勤の話が急に無くなったようだ。

 

転勤の話は一応決まってたとはいえ、まだ実際には、動いていない話、いくらでも代わりは探せばいるのだろう。問題を抱えてそうな社員を重要なポジションに使わない、会社としてはいい判断だと思う。

 

でもその判断、昨日の朝なら、俺はすごく喜んだと思う。でも昨日一日で俺を取り巻く事情が、180度変わってしまった。

 

なぜなら、大阪に行く転勤話を理由に、前倒しでゴローさんには、部屋から出て行ってもらおうと思ってたからだ。どっちみち出て行くなら、出来るだけ早い方がいい。家の風紀の乱れをこれ以上許してはおけない。

 

それ位の理由でも無ければ、ひ弱な俺がゴローさんにルームシェアの解消を一方的に切り出すことなんて到底出来ない。

 

いつまででもいていいよ、なんて調子に乗って言ってしまった手前余計に…。

 

それなのに、その断る理由にしようと思っていた転勤話が急に無くなってしまった。

 

さっきは、そのことを前提にメールまで送ってしまったのだ。

 

今更、転勤が無くなりましたけど、ゴローさん、出て行ってくださいなんて言えるわけが無い。

 

でも、どうしよ…何か良い方法を考えなきゃ…。

 

 

----

 

 

仕事が終わった。

 

今日は一日そのことしか考えていない。

 

怪我のこと、ホテルに泊まってたこと。いろいろ聞かれて困ったけど、そんなのもうどうでもよかった。

 

パウさんとちゃんと話すのは、何時ぶりだろう。

 

昨日一日が何ヶ月も経ったように、すごく長く感じる。

 

大阪に転勤が決まって、もう一緒にいられる時間は限られている。

 

その時間をただ大切にしたい。

 

私の望みは、それだけ。…なのに上手くいかない。

 

でも本当に私の望みはそれだけ?…

 

パウさんと離れ離れになると分かってて、それでも、”またね、パウさん”って、言って、何事もなかったようにパウさんの家から出て行ける?

 

もう帰る場所は違っても、一人で悩んだり、泣くことがあっても、パウさんと過ごした時間を思い出して、でも後悔してない…なんて思える。

 

このまま終わってしまうのをただ待ってるだけでいいの。

 

自分に正直にならなきゃ…。

 

パウさんの家の前につくと、部屋の明かりが見えた。

 

もう帰ってる。

 

家に入る前に大きく息を吸い込む。

 

玄関の扉を開けて、ただいま!と言う。

 

「おかえり」

 

待ってくれていたかのように、すぐにパウさんが出てきた。

 

顔を見て安心する。

 

いつものパウさんだ。

 

ご飯食べた?と聞かれ、まだ、と答える。

 

食事を用意してるからと言われ、キッチンに案内される。

 

キッチンのテーブルにはオードブルとかお寿司とかが いっぱいに並んでいた。壁にはちょっとした飾り付けもされていて、”おかえり、ゴローさん、いつもありがとう!”という手作りの垂れ幕まで掛かっている。

 

「何?今日、急にどうしたの、これ」

「いいから、ゴローさん座ってよ。今日は、ゴローさんに楽しんでもらおうと思って、たくさん買って来たからさ」

「え?でも、なんで、別に私お祝いされるようなこと…」

「とりあえず、話は後で、さあ食べよう」

「でもこんなにいっぱい食べきれないよ、だって二人だよ、パウさん」

「食べきれなかったら残しても良いから」

「残したらもったいないよ」

 

一緒に食事をする。何気ない話で盛り上がる。

 

今日のパウさんはいつもと少し違うように見える。すごく積極的で、こんなに話す人だったっけと思う。でもパウさんの違う一面が見れて少しうれしい。

 

久しぶりにお腹いっぱい食べる。もうこれ以上は食べられない位。ダイエットとか、今日はもう関係ない。せっかく用意してもらったのに、残したらもったいない。

 

でも結局、全部は食べきれず、ラップで包んで冷蔵庫にしまう。

 

食事は豪華だったけど、いつもと変わらない。二人の時間。

 

”いつまででも居ていいよ”

 

パウさんにそういわれた時、胸の奥がじーんとした。

 

そんなこと他人から言われた事ない。

 

しかもパウさんとは、ルームシェアしてるだけで、別に付き合ってる訳でもないのに。

 

なんだろうこの気持ち。

 

だからこういう時間がもっと続いて欲しいと思ってた。いつまでも…ずっと。

 

でももう終わっちゃうんだよね。

 

「なんでゴローさん泣いてるの?」

「え、泣いてないよ」

「泣いてるよ、どうして?」

「泣いてないって…」

 

そんなつもりじゃなかったのに、すごい空気を悪くしてしまった。パウさんは、どうして良いかわからずにいる。

 

「…ご飯も食べたし、ゴローさん、ドラクエやらない?」

 

気まずい雰囲気にパウさんが提案する。

 

私も賛成して、リビングで二人で顔を合わせてゲームする。

 

二つの部屋で別々にやるよりこっちの方が断然良い。 

 

盛り上がってパウさんとハイタッチしたとき、痛みで右手をかばう。それに気づいてパウさんが心配する。

 

「あ、…昨日は、ごめん」

「別にいいよ」

「…包帯したんだね」

 

私の袖の隙間から隠してた白い包帯がわずかに見える。

 

「あ、うん…」

 

パウさんのその言葉が胸に刺さる。

 

ふと、居間のテーブルに置かれた買い物袋が目に入った。中には、包帯のようなものが見える。パウさんも買いに行ってくれてたんだ。…でもなんで、昨日来てくなかったんだろう。もしかして、たかしと一緒のところを見てた? 

 

急に後ろめたい気持ちになる。

 

でも、そのこともちゃんと話さなきゃ。

 

「パウさん…昨日のことだけど」

「え?」

 

パウさんがすごく驚いたように反応する。

 

「なんで一人でホテルに泊まったりしてたの」

「…あ、え~っと、なんて言うか、…ゴローさんは、なんでホテルにいたの?」

 

質問を質問で返される。

 

「私がホテルにいた理由?」

「うん」

「それは…」

 

 駅からパウさんの後を付けてたなんて言って大丈夫だろうか。少しだけ考える。

 

「お仕事でしょ?」

 

 パウさんが困ってる私に気を使って先に答える。

 

「…え、あ、うん」

 

事実とは違ったけど、その方がパウさんに取って都合がいいなら、今はそうしておこう。優しさに甘える。

 

「やっぱり」

 

パウさんは急に納得した。

 

「ゴローさんは、いつ位からそういう仕事をやろうと思ったの?」

 

そういう仕事?…ネイルの仕事のことかな。

 

「え、たぶん3年位前かな」

「そんなに」

「うん、私こう見えて、もう結構長いんだよね」

「そうなんだ…へえ」

 

そう言って、パウさんはすごい考えてる。

 

私の仕事にそんなに興味あったっけ。

 

「それより、パウさんはなんで一人でホテルに泊まってたの?」

「え?それは…」

 

急に真剣な顔になった。答えてくれる。でも、まさか、俺、実は死のうとしてたんだ、なんて急に言わないよね。こんなときにまた空気が悪くなっちゃう。自分で質問しといて質問の間違いに気づく。なんとか他の気軽な話題に変えよう。

 

「あ、もしかして、パウさん、ホテルに女の子呼ぼうとしてた?」

 「え?」

「絶対そうでしょ、別に隠さなくたっていいよ、私は大丈夫だから、パウさんも一応男だもんね」

「一応?」

「いや、あのそういうことじゃなくて…生物学的に見るとパウさんは男だなって、私って、ほら女でしょ」

 

何の話?そもそもそれを女の私が言う話。完全に話題を間違えた。自分で言ってて嫌になる。

 

「あ、ゴローさん、そういえば、少し前に、友達なんだから、困ってたことがあったら私で良ければ相談に乗るよって言ってくれたことがあったよね?」

「え?、あ、うん。何?パウさん私に相談したいことがあるの?」

「うん、まあ相談って言うか…ちょっとゴローさんの意見を聞きたいなって」

「あ、全然いいよ何?」

 

パウさんに頼られてる私。少しは信頼されてるのかな。

 

「実は…え~っと、あ、職場の女の子の話なんだけど…」

「え、何?」

 

職場の女の子?、え、やっぱり気になってる子いたの?パウさん。

 

「…俺的には、リアルで話すの苦手だけど、その人とは普通に話せるって言うか、結構友達みたいに仲良くしてもらえてるっていうか。良い関係だとは思う。でも、なんか俺には言ってくれないけど、その人には秘密がありそうなんだよね」

「秘密?」

「うん、ずっと隠してることがあるんじゃないかなって」

「どういうこと?何を隠してると思うの」

「わからないけど、たぶんお昼の仕事とは別に、夜の仕事もしてるんじゃないかって、なんとなく最近そう思うようになった」

 「夜の仕事って、キャバとか?」

「いや、もっと…こう」

 「風俗?」

「…うん、たぶんそっち系」

「風俗か~それ厳しいな…」

 

まー今の時代、そういう子が職場にいても不思議じゃないよね。

 

「それで、パウさんはどう思ってるの?」

「どうって、出来ればやめてもらいたいけど、でも俺、別にその人の彼氏でもないし、そんな立ち入ったこと言う権利ないでしょ、何かそうしなきゃいけない理由もあるのかもしれないし」

「う~ん、それ難しいね」

「うん、だからゴローさんの女の人の意見を聞きたいなって、…もし、その人の立場だったとして、男友達から夜の仕事やめなよって言われたらやめる?」

「うんどうかな…」

 

そういう状況になったことがないから想像しにくいな。

 

「その男友達のこと嫌いになったりする?」

「う~ん」

 

仮に言われても嫌いにはならないかな。どうだろう。わからない。

 

「別に彼氏でもないのに口出さないでよ、関係ないじゃんっとか思う?」

「それは、…そう思うかもしれない」

 

友達の度合いによるかもしれないけど、職場レベルの男の人に言われたら、関係ないでしょって思うかも。

 

「やっぱり、そ、そうだよね、別に彼氏でもない人から言われても、そういう仕事やめたりはしないよね、わかった、…そうだよね、ありがとゴローさん」

 

パウさんは、そう言って、本当に残念そうに私の意見に納得した。でもすごい心配してるのは伝わってくる。私ももう少し考えてみる。

 

「あ…でも」

「え?」

「でも、その子がパウさんのこと、どう思ってるかによるかもしれないよ」

「どうって?」

「もし好きなら、…好きな人に言われたら、やめると思う」

「え、それ本当?」

 

パウさんの表情が急に明るくなる。

 

「うん、私なら好きな人が嫌だと思うことはやめたいと思う」

「でも、ゴローさん、その人が俺のことを好きかどうかなんてわからないよ」

「それはそうだけど…でも一緒にいたらなんとなくわからない?この人私のこと好きかも?って」

「それはゴローさんだからであって、俺には当て嵌らないよ」

 

いつもながら、すごい卑屈。

 

「そんなことないと思うけど、でも女なんてさ、好きになってるかどうかなんて見ればすぐにわかるよ、あ、この子今恋してるなって」

「それって、どういう風にわかるの?」

「う~ん、なんて言うか、好きな人を見る時の目がキラキラしてるっていうか、ハートみたいになってるよね」

「それマンガの中での話でしょ」

「…でも本当にそういう感じに見えるから」

「へえ、そうなんだ」

 

 そう言いながら、パウさんが私の目をまじまじと見てきた。

 

「う~ん、よくわからない」

 

しばらく無言で見つめられてなぜかドキっとした。

 

「いや…私は違うから、パウさん」

 

自分でもよくわからず慌てて誤魔化す。もしかして今、私の目、一瞬ハートみたいになってないよね。この能力、人のことはわかるけど、自分のことはわからない。

 

「あ、ごめんなさい」

 

 パウさんが謝る。私の判別法が自分にはできないとわかると、また少し考え始める。

 

 「パウさん、そんなに心配なら、やっぱりその人に直接言ってあげたほうがいいよ」

「でも、その事を言ったことで、今までの関係が悪くなったり、もしかしたら関係そのものが終わってしまうかもしれないんだよ、それでもゴローさんは言った方がいいと思う?」

 

それは、そういう時もあるかもしれないけど。

 

「でも、パウさんは、その人のことが心配なんだよね」

「…うん」

「じゃあ、言うべきだと思うよ、例え嫌われたとしても、勇気を出して」

「…そうか、そうだよね」

 

パウさんも納得したみたい。少し笑顔になる。

 

「もし、その人に嫌われたとしても私が付いてるから」

 

大丈夫だよパウさん。私も応援してるから。

 

「…わかった、そうするよ、ゴローさん」

 

私も少しはパウさんの役に立ったかな。なんか少しでも喜んでもらえると、相談に乗った甲斐がある。

 

そう思ってると、なぜかパウさんは、自分の体を私の方向に向けた。

 

「ゴローさん、夜の仕事やめてくれる?」

 

パウさんの言葉は相手を諭すような、どこか悲哀に満ちた言い方だった。

 

ずっと今まで言おうとして、ようやく言えて、ほっとしたような感じもあった。

 

今まで一人で悩んで苦しんできたような、そういう風にも思えた。

 

でも、なんでそれを私に言うの?

 

 

 

 -----

 

 

 

ついにゴローさんに言ってしまった。

 

本当はこんなはずじゃなかった。

 

ただ、お祝いして、喜んでもらったら言うつもりだった。

 

ただ出て行ってくれと。

 

でも、ゴローさんの涙を見たら、何も言えなくなった。

 

だけど、疑惑を追及するほど、事実は黒に近づいた。

 

でもだからと言って、出て行ってくれとはもう言えなかった。

 

ゴローさんの顔を見ると、やっぱり出て行って欲しくない自分がいる。

 

だからせめて、夜の仕事だけはやめて欲しい、ただ、その望みに賭ける事にした。

 

彼氏でもないのにおこがましいけど。

 

でも辞めてくれる条件は、ゴローさんが俺のことを好きかどうか。

 

ゴローさんが俺のことをどう思ってるかもわからないのに。俺のことを好きかどうかなんてわかるはずもない。いくらゴローさんの顔を見ても…。

 

だって、ゴローさんが俺の事を好きになる理由が何ひとつ見つからないから。

 

俺がゴローさんを好きになる理由は、幾らでも見つかるのに、ゴローさんが俺の事を好きになる理由を俺はひとつも探すことができない。

 

だから、ゴローさんとは最悪の別れになる。

 

残念だけど、だからすごく悲しいんだ。

 

ここでゴローさんと別れることが…。

 

「ちょっとパウさん、どういうこと?」

 

なぜかゴローさんは、俺が予想していた展開とは違った反応をした。

 

「私が夜の仕事してるとずっと思ってたの?」

 

”別にパウさんには関係ないでしょ、一緒に住んでるからって、彼氏ずらしないでよ。”

 

そういう風に言われるものだと思っていた。そして、そのままゴローさんは、ウチから出て行ってしまう。さようなら、ゴローさん。

 

でもどうも違ったみたい。

 

「パウさん、聞いてる?」

「え?」

「”え?”じゃないよ、私、夜の仕事してないよ」

「ち、違うの?だって、あんなホテルにいたし、黒いスーツ来た運転手が迎えに来てたのだって、俺見ちゃったから」

「運転手?…あ、あれは、元彼!」

「いやいやいや、そんな言い訳、ゴローさん、俺騙されないよ」

「いや、騙してないから」

「そ、その、だって、あんなビジネスホテルにゴローさんが居たのだっておかしいし」

「それは、駅でパウさんを見かけて、後を付けてったら、たまたまそこにパウさんが入っていったから」

「嘘付かないでよ、そういうお店から呼ばれて、来てたんでしょ」

「そういうお店?」

「なんか、わからないけど、そ、そういう男の人から呼ばれたら女の子が行くみたいな夜のお店あるでしょ」

「デリヘル?」

「そういうやつ」

「なんで私が、デリで働かなきゃいけないの」

「それは知らないけど…お金に困ってるの、ゴローさん?」

「実家離れて、一人だからそんなに余裕はないけど、そこまでじゃないよ」

「じゃあ、何か欲しいものがあるの?」

「無いよ、…ちょっとパウさん、私が夜の仕事してるの前提で話すのやめて!」

「いや他にもあるから、お、俺と、一緒に遊園地に行ってくれたり、ゲームだって同じ部屋でこんな風に一緒にやるなんて、そんな仕事でもしてなけば、普通の女の子には絶対出来ないよ」

「だって友達でしょ」

 

都合の良いときだけ、友達って。ゴローさんの言葉はどこか信じられない。俺はその場に立ち上がってさらに続けた。

 

「いや、友達でもそこまでしないよ、そもそも好きでもない若い男女がさ、こうやってルームシェアしてること自体絶対おかしいよ」

「最初にも行ったけど、パウさんが最初に誘ってきたんでしょ」

「そ、それはそうだけど、いや、でも絶対、すぐ出て行くと思ってたから!」

「だって、”いつまででも居ていいよ”って、パウさん言ってくれたから」

「そ、それは言ったけど…でもなんでずっといれるの?こんな俺と一緒に暮らすの嫌じゃないの?」

「別に嫌じゃないよ。前にも言ったけど、私にとってパウさんは貴重だから」

「そ、そんな風に言えば、俺を操れると思ってるの、ゴローさん!」

 「操る?ちょっと、パウさん、落ち着いて、別に私パウさんを操ろうなんて思ってないから、パウさんはそのままでいいから」

 

ゴローさんになだめられ、少し冷静さを取り戻す。自分でもわからない位、なぜかヒートアップしてしまった。何か適当な話題を探す。

 

「ゴローさんは、俺のことどう思ってるの?」

「どうって?」

「もし、俺の転勤が無くなったら、ずっとこのままウチに居てくれるの?」

「そのつもりだったけど、でも転勤が決まったでしょ」

「いや、もうその転勤の話は無くなりました」

「何?どういうこと?転勤無くなったの」

「今日付けで転勤が無くなりました。」

「何、パウさん転勤しなくていいの?…そっか~。パウさんにとっては出世から離れちゃって残念だと思うけど、でも私としては良かったかな、また一緒に暮らせるね、パウさん」

 

ゴローさんは、俺の転勤が無くなったことを知って、はじめは気を使ってくれてたけど、俺も転勤したくなかったと伝えると、それからは気持ちを隠さず、すごく喜んだ。

 

「パウさん、今日は飲もうよ!」 

 

その後、変なわだかまりは、しばらく残ってたけど、でも今までみたいに一緒に暮らせることがわかったから、お互いそれ以上あえて問題に触れることはしなかった。

 

俺もゴローさんの夜の仕事をしてないという言葉を信じることにした。

 

ただ、一つだけ、後悔があるとすれば、隣で楽しそうにゲームするゴローさんは、俺のことどう思ってるんだろうか?というその疑問の答えだけは、ずっとわからないままだったということ。

 

「何?パウさん、なんか私の顔についてる?」

 

 

ハートの目になってたらいいんだけど…。    END

 

 

 

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<終わりに>

 

 

書き始めは、これほど長くなるはずではなかったのだが、ドラマ版「ゆうべはお楽しみでしたね」の世界観に入り込んでたら、意外と楽しく、このページだけで(小説分だけでも)、20000文字以上も費やしていた。

 

結局、創作してみて思ったのは、5話の中盤の駅で見送る段階でたくみが行動を起こし始めると、気持ちの盛り上がりがやや足りず、ハッピーエンドの着地が、ドラマほど進まず、微妙なところに落ち着いてしまう。※書き方次第ではあるけど。転勤しなくなってしまう要素を入れると、やや尻つぼみしてしまう。

 

やはり、本編のドラマにあるように、大阪への転勤のタイムリミット感と、元彼たかしの邪魔は二人の告白への決断を誘う上で、非常に良いフックになっている。

 

創作部分では、あえて告白しますというわかりやすいシーンを設定せず、普段の会話の延長で気持ちを盛り上げて強引に恋愛話に摩り替えて行くという、やり方をラストにやってみたが、若干終わり方が不発だった。

 

ちなみに、今回は、たくみから行動を起こすバージョンの方を創作したが、このページの導入にも書いたが、もう一つの元彼たかしを振った後のみやこバージョン(たかしのパウさんお礼無し編)というのも書いてみたい願望がある。みやこが告白するパターンですね。

 

ただ、最近、「ゆうべはお楽しみでしたね」の原作コミックを手に入れたので、そちらの内容を確認した上で、新たに書きたい気持ちが残っていれば、内容をそちらの部分を反映して、みやこバージョンを考えてみたい。このページの創作バージョンは、ドラマのみの内容だけなので。

 

っというか単純に今は、原作コミックを無性に読みたい衝動に駆られています。自分の心情解説があってるかどうか、その辺を確認したい。

 

 

ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第4話のあらすじ(心情解説)

 

 

続いて、ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第4話のあらすじ(心情解説)です。

 

ちなみに書き忘れてましたが、ネタバレ全開ですので(※前回、前々回含め)、まだドラマを見てない方は、見た後に答え合わせのつもりでどうぞ。※またドラマの脚本家でもなければ、原作者でもないので全く正解ではないのであしからず(笑)

 

前回の第3話のあらすじ(心情解説)は以下。

 

yutano.hatenadiary.jp

 

さて、この第4話ですが、いよいよ話が折り返し地点を過ぎまして(全6話の4話なので)、たくみとみやこの間に恋愛模様的な心情が芽生え始めます。

 

とりあえず、第4話のおおまかな出来事を見ますと以下の4点になります。

 

1.みやこがたくみの気持ちに気づく。

2.たくみとみやこの関係が友達関係のまま熟成。

3.たくみに転勤話が浮上

4..みやこの元彼が登場

 

まず、1については、好きという直接的な表現ではなく、”気になってる女の子”という客観情報をみやこが知ることによって、遠まわしにそうなのかな?と気づくという感じです。ただ、知ったところで特にみやこ側から何かする訳でもなく、そのまま平穏な日常が続いていきます。

 

そんな時間が過ぎてくなか、3と4によって、二人の平和な時間に邪魔が入り始めます。3に関しては、ルームシェアの終わりを意味します。っということで限られた時間ということを意識することで、二人(※4話ではたくみが)はお互いの関係を考え始めます。

 

この4話はそんな感じの話です。

 

 ここの話は、個人的にかなり好きなので、第三者視点解説はやめまして、また勝手に登場人物一人称の女子高生が書くライトノベル小説風タッチでまた話をまとめていきたいと思います。

 

ドラマの方は、ほぼたくみ目線で見たままの理解で特に説明する必要が無いので、基本、受身となるみやこ目線の心情を想像してみます。またドラマだけでは、情報が足りないので、一部ストーリーを勝手に付け加えています。

 

とりあえず、4話は、3話の終わりで、たくみに気になる子がいたことを知り、さらに友達なのに相談されずに不満タラタラでドラクエに興じた後の、翌朝のみやこになります。

 

 

 

 

-------<みやこ目線での4話を振り返る>---------

 

 

 

 

 

はあ…なんか体がだるい。

 

肩も痛いし。眠い~。

 

昨日、ドラクエを遅くまでやり過ぎたな。経験値は結構貯まったけど。

 

うわ~もうこんな時間。

 

そろそろ起きないと。仕事に遅れる。

 

「はあ、おはよ~」

 

重たい体を引きずって、リビングに下りていくと、パウさんはもう起きていた。

 

何気なく顔を見て驚く。悪魔に生気を吸い取られてただの屍になってしまったかのような顔をしていた。

 

「どしたの?顔色悪いよ」

「え、いや、いろいろあって…なんか昨日あんまり眠れなくて」

 

そういえば、昨日は帰ってきたのかなり遅かったけど。

 

「いろいろ? 何があったの?」

「まあ、それはその…大変だった」

 

パウさんは、それ以上は私に話してくれなかった。

 

ふと昨日の夜のことを思い出す。

 

「パウちゃん気になってる女の子誘えたかな?」

「その後続報ないね」

 

ドラクエ10のチームメンバーのコメント。

 

 結局、昨日パウさんが家に帰ってきたのは、終電近くだった。

 

朝出かけるときは早番って行ってたけど、それから夜遅くまで、一体どこで何してたんだろう。パウさんのこと結構知ってるつもりでいたけど、私の知らないパウさんがいる。

 

その気になってる女の子と一緒だったのかな。

 

まー別にいいけど。私には関係ないから。

 

相談だってしてくれないし。

 

「あの、ゴローさん、実は、その…ええ~っと、今月って、まだお休みはあるかな」

 

急に休みがあったら、一緒に出かけたいところがあるってパウさんが誘ってきた。でもパウさんと一緒にどこに行くの? ふと疑問が出た。

 

前に行ったスライムパンケーキのお店は良かったけど。

 

「それは、ちょっと、着いてからのお楽しみで…」

 

着いてからのお楽しみ?…何か私

 

「それ、サプライズ的なヤツだよね。パウさん下手すぎ」

 

「あ~ごめんなさい」

 

誘い方が悪かったのを反省して平謝りしてる。パウさんって、そういうことしたこと無いのかな。

 

「ま~いいけど、今度、休み合わせて行こうか」

 

 

 ま~パウさんと出かけるの別に嫌じゃないから。

 

 

「え?、本当に!?良かった~」

 

そんなに喜ぶこと。休みの日に一緒に出かけるだけでしょ。わたしがパウさんと一緒に出かけるの断ると思ってたのかな。

 

私って、パウさんにとって、誘いとか断りそうなタイプに見えてるんだ。

 

へ~知らなかった。

 

そんなに私ってガード堅そうかな。気軽に誘ってくれたら結構行くんだけど。パウさんにとっては誘いづらいのかな。じゃあ、誘うとき勇気いるね。

 

 「パウちゃん気になってる女の子誘えたかな?」

 

 ふと思い出す。

 

え?、ウソ、そんな訳ないよね。

 

パウさんの気になってる女の子って…。

 

でも、さっきまでただの屍のような表情をしていたパウさんが、私が承諾したとわかると、満面の笑みで喜んでいて、その屈託の無い笑顔を見てると、私以外に、他に気になる子がいるようには見えなかった。

 

 

---

 

 

パウさんと約束した日。

 

私が眠い目を擦りながら朝起きていくと、すでにパウさんは先に起きていた。何か準備があるみたいなのか、朝から皿を洗ったり、携帯で何かを調べたりと、どこかそわそわしていた。

 

ただ一緒に出かけるだけなんだけど。

 

何も考えてない普段の私はどこか居心地が悪い。

 

でも、これがパウさんの言う、”着いてからのお楽しみ”なんだと思うと、今日は受身に徹しようと思う。

 

私の準備が出来るのをずっと待っていてくれて、一緒に出かける。いつも二人が使ってる駅から電車に乗る。知ってるようで、どこか遠くの知らないところに向かう。

 

電車から見える風景を見ながら、ずいぶん昔に見たような気がした。でも、その時とは、景色が大分変わっていて、忘れていた何かを思い出すことは出来ない。

 

ただ、目的地に近づいたとき、車内アナウンスを聞いて、パウさんがどこに向かっていたのかがわかった。

 

荒川遊園地前駅~」

 

遊園地?もしかして…

 

「パウさん!」

 

私は、荒川遊園地前駅の改札を出たときに、パウさんに聞いてみた。

 

「パウさん、もしかして、着いてからのお楽しみって荒川遊園のこと?」

「え?…違うよ」

 

パウさんは、それっきり急に黙ってしまった。

 

電車で移動してる時は、普通にいろんな話をしてくれてたのに、私に目的地が知られてしまった後は、駅から遊園地に着くまでの数百メートルほどの距離をただ無言でひたすら早く歩いていた。

 

私は、その後をついてくのがやっとだった。

 

ようやく遊園地の入り口についた時、パウさんは、後からついてきた私に向かって優しく言った。

 

 

「ゴローさん、着いたよ」

 

パウさんの中で、さっきの会話は一切なかったかのように、”着いてからのお楽しみ”の場所を私にネタ晴らしした。

 

パウさん、下手すぎ。

 

でも口には出さなかった。せっかく計画してくれたのに、水を差すようなことは言えない。だって今日は、受身に徹しようと決めたんだから。

 

目の前に大きな観覧車がある。辺りを見回して、ところどころ変わっていたけど、当時の面影が残っている。

 

ここは、私が小さい頃にパパに連れていってもらった場所。

 

パウさんがこの場所を探してくれたみたい。

 

パウさんが不安そうな目で、合ってる?って聞いてきた。

 

「…うん、ここだよパウさん!」

 

 

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せっかく遊園地に来たんだからという理由で、二人で一通りの遊具や施設を見て回った。

 

最初はあまり乗り気では無さそうだったパウさんも、遊園地を楽しみたい私に合わせて一緒に参加してくれる。

 

館内を見渡せるレールの乗り物に乗ろうとした時、到着したばかりの乗り物にパウさんがすぐに乗ろうとして、係員に笛で注意されたり、施設で飼ってるヤギに家から持ってきてたお菓子を与えようとして飼育員に注意されたりしたけど、すごく楽しかった。

 

コーヒーカップに乗ったときには、そんなパウさんをもっと困らせようとして、私が回る回転速度をめいいっぱい上げてしまった。

 

はじめは、喜んでいたけど回転が止まると、気持ち悪い、と言って、今はベンチで休んでいる。ちょっとやり過ぎたかな。気分が良くなるように、私が代わりに飲み物を買ってくる。

 

「はい、まほうのせいすいだよ」

 

売店で飲み物を買って持っていくと、パウさんが申し訳無さそうに言った、

 

「…実は、俺…遊園地とか初めてなんだよね」

 

普通に楽しんでいたように思えたけど、思い返すと、ちょっと不慣れな部分も見当たる。列に並んでる時に、前の人が進んだのにしばらく気づかず、私が「パウさん!」と声を掛けて気づいてもらうことが何度かあった。

 

人混みとか人の多いところに慣れて無さそう。しばらく話しかけないと、パウさんは、何か考え事をしてるのか、時々一人の世界に入って、ぼ~っとしてることがあった。本当は、苦手な場所なのに、私のために連れてきてもらってなんだか悪い。

 

「なんとなく、こういうとこ苦手と思ってたけど、結構楽しいもんだね」

 

そう言ってしみじみと語るパウさんにこっちもなんだかうれしい。私も久しぶりに遊園地に来てすごく楽しかった。

  

「…あ、そうだ」

 

パウさんは、急に何か思い出したみたいに、カバンから小さい箱を取り出して、私の目の前に置いた。箱の外観からお弁当箱に見える。

 

箱の中身を広げてみせてくれると、その中には、スライムの形をしたパンケーキとクッキーが入っていた。

 

「ああ、ちょっとバブルスライムみたいになっちゃってる」 

 

スライムの顔の部分が少し崩れていたけど、そこが手作り感があって不慣れな男の料理を感じる。なんか子供の頃に料理が苦手なパパに作ってもらった時みたいで懐かしい。

 

「パウさんが作ってくれたの?」

「前にお父さんと来たときに食べたって言ってたから」

 

あの時の話、覚えてくれてたんだ。私とパパとの数少ない大事な思い出。今でも忘れたことはない。

 

パウさんが、はい、と言って、フォークを渡してくれる。

 

でもいざ食べようと思っても、スライムの愛らしい形になかなか手が出ない。出来れば、このままずっと食べずに残して置いておきたい。

 

躊躇してる私を見て、パウさんが食べてと勧める。

 

せっかく作ってもらったので、なるべく形を崩さないよう、端の方を少し取って食べてみた。

 

「うん、おいしい」

 

お店の味とは違うけど、手作りならではの家庭的な懐かしい味だった。

 

 「そっかそっか」

 

 感想を言う私に、パウさんがうれしそうに相槌した。

 

その言葉に、ふと昔の記憶が蘇る。

 

子供の頃、今日と同じように遊園地に来て、スライムパンケーキを差し出して、おいしいと言う、私に向かって、パパも同じように笑顔で優しく語りかけてくれた。

 

 「そうかそうか」

 

こんな時にパパを思い出すなんて…なんでだろう。

 

目の前のパウさんとパパが一瞬重なる。

 

「んん~~、でもやっぱり、お店の味には、遠く及ばないな~、何が違うんだろ」

 

自分で作ったパンケーキを食べてたパウさんは、味見しながら、あまり出来に満足していないみたい。

 

「ねえ、今度、一緒に研究してみよ」

「うん」

 

私も笑顔で頷く。

 

パンケーキを一緒に食べながら、今なら今までずっと気になっていたことをパウさんに聞けるような気がした。

 

こんなこと自分から言うのはすごく恥ずかしい。もし違ってたらと思うと…今までの関係もすべて壊れてしまうかも。

 

私のただの勘違いだったんだって。

 

でも、それでもいいから今聞かなきゃいけないと思う。このまま聞かないまま、一緒に過ごすのは耐えられない。

 

ずっと距離が離れたまま、気持ちを隠して、無関心を装うなんて私にはできない。

 

 

「あのさ…もしかしてパウさん私を誘う方法をみんなに相談してた?」

 

「えっ!なんで知ってるの!?」

 

パウさんは、私が心配してたのが嫌になるほど、素直に認めてくれた。でも勇気を出して聞いて良かった。

 

これでまた今まで通り、パウさんと一緒にドラクエができる。

 

 

「じゃあ みんなにちゃんとできたって報告しなきゃだね!」

「はい…」

 

 

 

 

 ----------

 

 

 

この後、駅からの帰り道で、ルームシェアの期限について聞かれ、たくみの「いつまででもいていいよ」の回答に、みやこの「ふ~ん」があります。ここも若干みやこの心情を探る楽しさがあります。

 

その後、夜になり、あやのからのたくみへのアプローチ電話があることを聞かされ、みやこが対処するも、あやのにたくみのことを好きと答えたことで、ウソをついたかもと、みやこは気持ちがモヤモヤしていきます。

 

最後にみやことたくみがドラクエをしながら、たくみが年を取ってもずっとみやこ(ゴローさん含むみんな)とドラクエをしたいと言います。

 

遠まわしのみやこへの告白みたいな感じですが、個人を限定してなかったので、やや気持ちが散漫になってしまった印象もあります。

 

 

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すべて解説してると、キリがないので、今回は、以上になります。10分位のシーンでも、小説みたいにするとえらい長い。

 

最後の方は大分駆け足で解説することになってしまいましたが、とりあえず第4話の個人的に描きたい部分は、一応描けたかなと思います。

 

途中、相変わらず、ドラマにはないシーンを勝手に挿入してしまいましたが、でもいろいろ書きながら思うのは、ドラクエとみやこのパパの思い出(ファザコン)を恋愛動機として、たくみとのちに付き合うには、みやこの決断する部品がまだ足りないかなと思う部分があります。※たくみはそんなに魅力的な人じゃないので。

 

ドラクエのドラマなので、ドラクエが重要というのは、わかりますが、ドラクエが無くなってしまうと、パパとの思い出(たくみの優しさ)、という部分しか残らず、日常的なたくみ(パウダー)の良さという部分がイマイチ弱いかなと感じます。

 

この4話で、遊園地でのデートシーンがありますが、ドラマでは、ただ二人で楽しく遊んでいるわかりやすい定番の映像しかありません。もっと外に出かけた際の二人の相性の良さがわかるやりとりが欲しいもんです。

 

一応、このペ-ジでの心情解説部分では勝手にその辺、推測して追加してはいますが、あまりにも長くなりそうだったので、やり過ぎない程度にカットしています。

 

たくみとみやこの会話などは、1話の「なんで過去形なんだよ」「セクハラだからね」5話での「昼は昼で食えよ」など、強いツッコミ系フレーズが特徴(素)の人です。

 

でもここの部分(みやこのツッコミキャラ)が意外とドラマでは掘られていません。

 

本来なら、この部分を伸ばすだけでも、たくみとみやこのやりとりというのは、非常に興味深いものになります。

 

そういった部分を次回、5話以降で、ちょっといろいろ勝手につけ加えていこうかなと思っています(笑)

 

そんな訳で、5話に続きます。

 

 

ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第3話のあらすじ(心情解説)

 

 

それでは、ドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」第3話のあらすじ(心情解説)に続きます。

 

前回の第2話のあらすじは、以下です。

yutano.hatenadiary.jp

 

 この第3話は、個人的にドラマを見たままの理解で、第2話ほど勝手に心情解説したくなるところがあまりありません。

 

とりあえず、概要を見ていきましょう。

 

冒頭は、たくみが学生時代に女子に告白してフラれた回想シーンがあります。このドラマは、結構リアルを重視しているというか、女子のイメージが相当悪く作られています。

 

ここでの過去のシーンも、告白を受けた女子が、無理無理!と鼻でたくみを笑うという優しさの欠片も無いトラウマものの描かれ方をしています。

 

はっきり言って、学生時代にたくみは、いじめ?という部分で見れば、あきらかにいじめられていた子ではないかと思います。

 

ちなみに、そんなトラウマの学生時代ではありますが、意外とたくみはポジティブに生きていますし、ドラマの世界観も必要以上に暗くならず、明るく描かれていて(コメディとして捉えていて)、それ以上の妙な深刻さはありません。

 

そのおかげもあって、ドラマ自体、結構明るく見れる内容に収まっています。

 

 

<たくみがみやこの肩もみをする>

 

さて、たくみの学生時代の回想が終わると、たくみと店長の肩もみの話から、みやこへの肩もみへと進みます。

 

このシーンは、第2話の最後の手を握られる(たくみ対するみやこの手のケアの提案)からの二人の身体的な接触の新たなパターンであり、男側にとっては露骨な女性に対する興奮描写といえます。

 

ストーリーとしては、そういうこともあると思いますが、ドラマを見てるほうとしては、本田翼への肩もみの主観映像が感じられ、羨ましさこそあれ、繊細な心情を読み込む楽しさはありません。

 

個人的に2話のみやこの誕生日の一日のような、桜が散る様子に別の何かを思い浮かべて楽しむような、目で見てるシーンとは別の登場人物の心情(内面)を想像してシーンを楽しみたい人間にとっては、本田翼への肩もみで単純に興奮する以外ほとんど何も心情がないこのジャンクシーンは、芸術性を求めるなら特に無くても良いかなとさえ思ってしまいます。※急に評価が厳しい(笑)

 

ちなみにこのシーン、たくみ側の気持ちは、ナレーションベースで説明済みで、それ以上、心情を想像する楽しみがありません。

 

また、みやこ側の視点もただ肩もみという行為をやってもらいたい以外に、たくみだからして欲しかったというような、隠れた恋心や心情の変を見せるような演技があって、それを確認して想像するほど、ここに細かい演技の仕掛けがある訳でもありません。

 

このシーン、みやこ側にとっても、たくみに対する恋心的な微妙な心情を感じるようなシーンに仕上がってれば、もう少し見れたかなと思います。他のシーンが良いだけに、このシーンは、あまりにも雑な印象です。

 

ちなみにたくみと店長の肩もみシーンで、すでにコメディ要素は十分なので、たくみとみやこのシーンは、もっと細かいやりとりが欲しかった気がします。

 

 

<パンケーキミックスからの二人でお出かけの約束>

 

 

さて、そこから別の日の朝のシーンに移り、たくみとみやこのパンケーキミックスの話題になります。

 

 ここは、パンケーキを話題にしつつ、初めて二人がお店に行く約束(デート?)をすることになり、たくみの心情は、まるわかりながら、みやこの心情は、少し考える部分があり、やや心情を読み解く楽しさが残っています。

 

「いるじゃん、目の前に」

 

この部分は、たくみの女友達がいるように見える?という発言に対してのみやこの返しになります。

 

 この時点でわかることは、すでに、みやこにとってたくみの存在は、普通に友達だと思っていた。ということです。むしろ、女友達がいないたくみに対して、率先して、じゃあ自分がたくみの女友達になってあげようという優しさが感じられます。

 

これが仮に2話の前半時点(誕生日を祝ってもらってない段階)だと、やや難しいのかなと感じます。たくみからお願いされれば、友達になってくれるとは思いますが、この時点のような自然な流れで、スムーズに話が進んだかは、微妙でしょう。

 

「なんで?」等、一度は理由を聞かれたりして、話がバタバタすること請け合いでしょう。

 

っということで、ここのシーンの良さというのは、みやこが自分の優しさを持って、会話の自然な流れで、たくみに寄り添っていくという部分で、二人の心情の心地よさが感じられます。

 

 

<みやこに迷惑をかけない為、たくみがオシャレな服を買う>

 

朝にパンケーキを食べにいく約束が決まってからというもの、しばらく二人のシーンは、ありません。たくみがオシャレな洋服を選んだり、陰で一人行動してるからです。

 

この部分は、特に心情解説する楽しみが全くありません。そのまんま、見たまんま、目の前の問題にたくみが取り組んでいるだけです。

 

ただ、たくみがお願いして店長と服を買いに行った時に、みやこの親友の、”あやの”との偶然の出会いからの、あやのからの逆アプローチがあります。

 

ここですが、あやのの背景を想像すると、結構なお笑い的な面白さが隠れています。

 

ちょっとこの部分、ドラマで描かれてはいませんが、勝手に背景を想像して組み立てると、結構広がっていきます。大体こんな感じだと思います。

 

<あやの目線で、たくみとの偶然の再会後からのたくみへのアプローチを考える>

 

仕事の休憩中にデパート内をうろうろしていたあやのが、偶然たくみを見つけ、その再会に運命を感じた、その後…。

 

 

「みやこさ、前にたくみ君が働いてる職場に行ったって言ってたよね」

「うん、ちょっと欲しい物があってさ…」

「それで、たくみ君って、アニメイトだっけ?職場」

「うん、新宿の」

「…わたしもちょっと行ってみようかな」

「え、どうしたの急に? あやのも何か欲しい物とかあるの?」

「うん、まーちょっとね、欲しい物っていうか、…でもそれがお店に売ってるかどうかまだわからないけど」

「じゃあ、行ってたくみ君に聞いてみれば、たぶんいろいろ教えてくれると思うよ」

「そう?、じゃあ、たくみ君に直接聞いてみよっかな」

「そうしなよ、でもあやのがいきなり行ったら、たくみ君もかなりビックリすると思うけど」

「…あ、そういえば、前に会った時もビックリしてたっけ…」

「え?あやの、あれから、たくみ君と会ったの?」

「うん、偶然ね」

「どこで?」

「うちのデパート」

「へえ~、たくみ君が、あやのが働いてるデパートにね、そこで何してたの?」

「なんか友達と一緒に洋服買いに来てたみたいだよ」

「ふ~ん…、そうなんだ、…それで、あやのは、たくみ君のお店で何探してるの?」

「えっ?、それは、ちょっと、みやこには、秘密…」

「秘密?何わたしに知られちゃまずいような物?」

「うん、まあ、ちょっと…ね」

「何よそれ?、ちょっと隠さないで教えてよ」

「じゃあ手に入ったら教えるね、みやこ、たぶん知ったらすごいビックリすると思うよ」

「え、それって何かな、わたしがビックリするような物ってことは、わたしに関係あるもの?」

「うん、そうかな、かなり近いかも…」

「近い、何だろう?あたしに関係するものでしょ…で、たくみ君のお店にありそうなもの…、あ~やばい全然わかんない」

「みやこ、だから手に入ったら教えるよ」

「うん、わかった、じゃあ待ってる。でも私すごい知りたいから、あやのなるべく早く手に入れてよね」

「うん、みやこ、任せて!」

 

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アニメイトって、はじめて来た。何ここすご~い。

 

たくみ君って、こんなところで働いてるんだ。なんか楽しそう。

 

今日、シフト入ってるってみやこ言ってたけど、たくみ君、どこにいるのかな。

 

あ、いたいた。

 

「たっくみ君~!」

 

お店で働くたくみ君。やっぱかわいいな。今日は、お店のエプロンつけちゃって、それもまたかわいい~。今日もなんかおどおどしてるし。

 

みやこが言うには、たくみ君、あまり女の子に免疫ないって言うけど。でもそうは言っても中身は、男の子だからね。部屋にナースのアレもあったの私見ちゃったし。ふふっ。ただ表に出さないだけで、本当は女の子にすごい興味あるんでしょ。

 

みやこも一緒に住んでるのに、男のそういう部分にはすごい鈍感なんだよね。

 

「え、パウさんが、一緒に住んでる私に対して、…そういう風に見てるか考えないのか?って、…いや、ないないないない。絶対ないって。あやのそれはないよ、だって実際に顔見たのは最近だけど、ゲームで知り合ってから、もう一年以上の付き合いだよ、今更、顔見たからってそんな風に私のこと見ないでしょ、あやのはさ、そういうこと変に気にし過ぎだって…」

 

みやこは興味なくても、たくみ君はわからないよ。

 

それは私だって同じだよ。男と女はどうなるかわからない。

 

私とたくみ君だってどうなるか。ふふふっ。

 

とりあえず、たくみ君、仕事が6時までみたいだから、それまで少し時間潰してこようっと。たくみ君と食事か~、どんな感じになるか全然想像できないけど、でも今からすごい楽しみ~。

 

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 「やっほ~お疲れさま~」

 

ビックリしちゃってたくみ君、またかわいい。わたしが仕事が終わるまで待ってるって誘い、冗談だと思ってたって、面白~い。私ってたくみ君には、そんな風に見えてるんだ。なんか不思議~。

 

とりあえず、たくみ君と二人きりになれるお店に行こ。話はそれからだね。

 

 

 ----

 

パウさん、今日早番だって行ってたのに、随分帰り遅いけど、何してるのかな。帰ったら一緒にクエストやろうと思って、他の人と入らずに待ってるんだけど。

 

♪~

 

 

あ、メッセージ。

 

なんだろ。

 

 

「パウちゃん気になってる女の子誘えたかな。」

 

 

 

え、パウさん気になってる女の子いたの。

 

やっぱり最近オシャレするようになってたのって、やっぱりそういうことか。

 

私の勘って意外と鋭いかも。

 

「その後、続報ないねえ」

「断られてたらと思うと、直接聞きにくいよね」

「ゴローさんどうなったか知らない?」

 

どうなった?って、わたし何も聞いてないけど。

 

「あれ?そうなの」

「いつも顔合わせてるからそういう相談するのは恥ずかしいのかもね」

 

相談?

 

他のメンバーには、そのこと相談してたの。パウさん。

 

なんで? 

 

わたしがいるのに。

 

 わたしに相談してくれればいいのに。

 

 

 ------

 

 たくみ君の話面白い~。

 

アニメとかゲームとか、なんか私には異世界って感じだけど。

 

 今までお付き合いしたことないタイプだからすごい新鮮。

 

たくみ君って、普段そういうこと考えてたんだ。

 

自分のことより、私の話が聞きたいだって。そんなこと言われたの初めて。

 

今まで付き合ってた男は、自分のことすごいしゃべりたがるんだけど…。

 

私は、そんなたくみ君のこともっと知りたいな。

 

場所変えよっか。

 

たくみ君。

 

あ、そうだ、たくみ君とホテル行く前に、みやこにメールしとこ。

 

 

「みやこ、今日手に入りそうかも」

 

---------

 

 え~ちょっと、たくみ君待ってよ~

 

一回だけ、ホント一回だけでいいから、

 

 ちょっと、ここまで期待させといて、急に帰るとかありえなくない?

 

とりあえず一回、一回だけすれば、相性がわかるから、ね。

 

それだけ確認させてくれれば、後はたくみ君の好きにしていいからさ。

 

ね~、そんなに嫌がらなくても。

 

ちょっと行こうよ~

 

わかった、私何もしないからさ、部屋にだけ入ろう。ね。

 

外は寒いじゃん。

 

たくみ君が好きな部屋でいいから。

 

ね。行こ、行こ。

 

そんなに嫌がんないでさ~。

 

 

あ、やばい、彼氏から電話。

 

こんなときに。

 

あ~、待ってよ、たくみ君~。

 

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 以上がドラマ「ゆうべはお楽しみでしたね」の第3話のあらすじ(心情解説)になります。

 

一応、最後は、ドラマ本編をなぞっていきましたが、この友人のあやの目線の話というのも、ドラマで深く描かれこそしていませんが、そんなやりとり(たくみの職場を訪れる前提の話)がみやことあっても全く不思議ではないです。

 

みやこというのは、意外とその辺、鈍感で、知らないところで、あやのを焚きつけてる可能性があります。

 

この3話時点のみやこにとっての、たくみの存在というのは、ゲーム好きの男友達の一人位の感じだろうと推測できます。

 

たくみに気になる子の存在があったのを知っても、自分の他に気になる子がいたから嫌だという感じではなく、単純になんで自分にそのことを相談してくれなかったことに対する、信用されてないイライラの方が強く出ています。

 

 若い男女がルームシェアをしてるということに対しては、みやこの親友の”あやの”や、みやこの職場の同僚の方がいう、「それ同棲じゃん」というような率直な意見、感覚の方が普通(一般的)といえます。

 

あやのが彼女がいないたくみに積極的にアプローチするのも、新しく知り合った男が、たまたま”たくみ”みたいなタイプだっただけと考えれば、意外と普通かもしれません。

 

みやこがまるでそういう気持ちをほぼ持たずに一緒に暮らしつつ、たくみと日々接していることの方が、逆に考え無さ過ぎのような気もしてきます。

 

ちなみにこの第3話ですが、本来は、たくみとみやこのパンケーキデートの後、河川敷の遊歩道を歩きながら話す会話の心情解説を少しやろうかと思ってましたが、見たまま以上特に新しい情報はないので割愛しました。

 

またお店でのデートシーンもありますが、本田翼と岡山天音のフリー演技(アドリブ)に任せてる部分あり、あんまり細かい心情を読み解く面白さはありません。

 

個人的に、このドラマは、突き詰めるとやはり、みやことたくみというナイスな設定の人間関係が見たいのであって、本田翼と岡山天音という俳優の普段の感じ(アドリブ)が見たい訳ではありません。そこは別の人なんで。

 

どうしてもしっかり演技を細かく作りこんでるシーンと、その場の雰囲気に任せた意外と自由なアドリブ(演技)に任せた部分の違いが、シーンにわかりやすく出ていて、何度も繰り返し見てる人間にとっては。その演技の差みたいなのが、どうしても気になってしまいます。

 

この部分全然、たくみとみやこじゃないじゃん、本田翼と岡山天音じゃんっていう感じで。

 

さて、次は、第4話になりますが、個人的にこの4話は、第3話で広げた風呂敷がいろいろと回収される回で見どころというか心情解説したい部分が結構あります。

 

っという訳で、また第4話に続きます。